こんにちは。Johnです。

本記事では、カサゴの産卵時期や科学的根拠に基づいたキープサイズ、そして「成長乱獲」という問題について解説します。
釣り人が、なぜこのサイズはリリースをすべきなのか、なぜそのサイズはキープして良いのかを自分の言葉で説明できるようになることが、資源を守る第一歩です。
カサゴ(ガシラ)は、メバルと同様に「卵胎生」という繁殖様式を持っています。
これは、メスの体内で受精と孵化を行い、卵ではなく稚魚の姿で出産するという特徴です。
各地の水産試験場・研究では、1回の出産で多数の稚魚を放出することが報告されています。
釣った魚のお腹が膨らんでいれば、それはすでに交尾を終え、稚魚を体内に宿した親魚である可能性があります。
そして、その個体を持ち帰るということは、次の世代が生まれる機会を断つことになります。
産卵期は水温と地域により変動しますが、多くの海域で冬から春にかけて繁殖が進みます。
この時期に釣れる個体の中には、すでに受精を終えた魚も含まれるため、腹部が膨らんでいる個体は親魚としてリリースすることが望まれます。

カサゴは体長18〜20cmあたりから性成熟に到達する個体が出てくることが各地の調査で確認されています。
ただし同じサイズでも未成熟個体は普通に混じります。
そのため、成熟個体がどの程度の割合になるのかを理解したうえでサイズ判断を行うことが重要です。
22cm未満は繁殖に参加していない可能性が高く、22cmは未成熟個体も混じる境界サイズ、25cm以上であれば産卵経験個体が大多数になると考えられます。
産卵を経験していない魚は、まだ子孫を残していません。
この段階で釣ってしまえば、その魚が残せたはずの次世代を奪うことになり、資源はどんどん減少していきます。
一方、産卵経験のある魚は最低限の役割を果たしており、釣り上げられたとしても資源への影響は比較的小さくなります。
これを無視して繁殖未経験の個体を獲り続ける状態を「成長乱獲」と呼びます。
魚が十分に成長し、繁殖に参加する前に漁獲してしまうことで、結果的に魚群全体の再生産力が落ちてしまう状態です。
つまり、小さいうちに釣ってしまえば釣り人自身の手で魚を減らすことになり、育ってから釣れば資源を維持しながら長く釣りを楽しめるという違いが生まれます。
先ほどの成熟率から考えると、カサゴは22cm未満はリリース厳守、22cmは可能な限りリリース(持ち帰り可能な最低ラインだが未成熟個体も混じる)、25cm以上をキープ可能サイズとすることが合理的な判断です。
成熟率(どのサイズから繁殖に参加できるか)を理解したうえで、実際にどのサイズを持ち帰るかを判断することが重要です。

釣って楽しい、食べておいしいカサゴ。
その喜びをこれからも味わい続けるために、釣り人一人ひとりがリリースの意味と価値を理解し、「なぜ逃がすのか」を自分の言葉で説明できるようになることが大切です。
サイズを意識して魚を残すという行動は、今日すぐに結果が出るものではありません。
しかし、その積み重ねが数年後の釣り場を確実に変えていきます。
未来の釣り場を守るのは、今を楽しむ釣り人自身の判断と行動です。
それではまた。






本記事では、カサゴの産卵時期や科学的根拠に基づいたキープサイズ、そして「成長乱獲」という問題について解説します。
釣り人が、なぜこのサイズはリリースをすべきなのか、なぜそのサイズはキープして良いのかを自分の言葉で説明できるようになることが、資源を守る第一歩です。
目次
カサゴの繁殖と産卵期
カサゴ(ガシラ)は、メバルと同様に「卵胎生」という繁殖様式を持っています。これは、メスの体内で受精と孵化を行い、卵ではなく稚魚の姿で出産するという特徴です。
各地の水産試験場・研究では、1回の出産で多数の稚魚を放出することが報告されています。
釣った魚のお腹が膨らんでいれば、それはすでに交尾を終え、稚魚を体内に宿した親魚である可能性があります。
そして、その個体を持ち帰るということは、次の世代が生まれる機会を断つことになります。
産卵期は水温と地域により変動しますが、多くの海域で冬から春にかけて繁殖が進みます。
この時期に釣れる個体の中には、すでに受精を終えた魚も含まれるため、腹部が膨らんでいる個体は親魚としてリリースすることが望まれます。

成熟サイズと成熟率の目安
カサゴは体長18〜20cmあたりから性成熟に到達する個体が出てくることが各地の調査で確認されています。ただし同じサイズでも未成熟個体は普通に混じります。
そのため、成熟個体がどの程度の割合になるのかを理解したうえでサイズ判断を行うことが重要です。
| サイズ | 成熟率推定 | 産卵経験可能性 |
|---|---|---|
| 〜17cm | ほぼ0% | なし |
| 18cm | 約5%以下 | ほぼ未経験 |
| 19cm | 約10〜20% | 未経験多数 |
| 20cm | 約30〜50% | 未経験多い |
| 21cm | 約50〜70% | 未経験混在 |
| 22cm | 約75〜85% | 境界サイズ |
| 23〜24cm | 約80〜88% | 経験個体増加 |
| 25cm以上 | 約90%以上 | ほぼ経験あり |
22cm未満は繁殖に参加していない可能性が高く、22cmは未成熟個体も混じる境界サイズ、25cm以上であれば産卵経験個体が大多数になると考えられます。
なぜ未成熟魚を逃がすのか/成長乱獲とは
産卵を経験していない魚は、まだ子孫を残していません。この段階で釣ってしまえば、その魚が残せたはずの次世代を奪うことになり、資源はどんどん減少していきます。
一方、産卵経験のある魚は最低限の役割を果たしており、釣り上げられたとしても資源への影響は比較的小さくなります。
これを無視して繁殖未経験の個体を獲り続ける状態を「成長乱獲」と呼びます。
魚が十分に成長し、繁殖に参加する前に漁獲してしまうことで、結果的に魚群全体の再生産力が落ちてしまう状態です。
つまり、小さいうちに釣ってしまえば釣り人自身の手で魚を減らすことになり、育ってから釣れば資源を維持しながら長く釣りを楽しめるという違いが生まれます。
リリース・キープ判断サイズ
先ほどの成熟率から考えると、カサゴは22cm未満はリリース厳守、22cmは可能な限りリリース(持ち帰り可能な最低ラインだが未成熟個体も混じる)、25cm以上をキープ可能サイズとすることが合理的な判断です。
キープ・リリース判断サイズ
| サイズ | 判断 |
|---|---|
| 〜21cm | 必ずリリース |
| 22cm | 可能な限りリリース |
| 23〜24cm | できればリリース |
| 25cm以上 | キープ可能 |
成熟率(どのサイズから繁殖に参加できるか)を理解したうえで、実際にどのサイズを持ち帰るかを判断することが重要です。

おわりに
釣って楽しい、食べておいしいカサゴ。その喜びをこれからも味わい続けるために、釣り人一人ひとりがリリースの意味と価値を理解し、「なぜ逃がすのか」を自分の言葉で説明できるようになることが大切です。
サイズを意識して魚を残すという行動は、今日すぐに結果が出るものではありません。
しかし、その積み重ねが数年後の釣り場を確実に変えていきます。
未来の釣り場を守るのは、今を楽しむ釣り人自身の判断と行動です。
出典
- 日本産魚類検索
- 各地水産試験場資料
- 水産庁資源評価資料
魚種別一覧表はこちら。
それではまた。


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