要約:本記事では、タングステンジグヘッドのレジンを使った自作方法を紹介します。アジングやメバリングでの使用を前提に、鉛よりも安価で環境に優しい理由、必要な道具、作成手順、再利用方法まで実体験に基づいて解説します。
目次
アジやメバルで使用しているタングステンジグヘッドの話

この度、ついにガン玉を卒業し、タングステンビーズを使用した自作ジグヘッドに完全移行する事にしました。
鉛のジグヘッドはもう卒業です。
理由は、環境負荷の軽減と家庭でのゴミを減らすためです。
期待を裏切るわけではありませんが、どこかの誰かが言っている「タングステンにすれば釣りやすい」とか「魚が釣れる」みたいな根拠のない理由ではありません。
タングステンジグヘッドにしても釣果は変わりません。
また、着底がわかりやすいような話も聞きますが、それは鉛でしっかりと着底が把握できる人なら…と言う程度です。
10gや20gならまだしも、1g前後で鉛とタングステンの違いを感じられるとは思えません。
従って、鉛で着底がわからない人はタングステンでもわかりませんし、タングステンで着底がわかる人であれば鉛でもわかるのです。
特に初心者の人は、この辺りの謳い文句にすぐ騙されてしまうので十分に注意しましょう。
ただし、このタングステンジグヘッドの自作には、騙されてでも挑戦してみる価値があると私は感じています。
鉛よりも安価な理由
私がこれまで、タングステンジグヘッドと言うものを認知していながら、手を出して来なかった理由は単純にコストの問題でした。
釣果が変わるわけでもないのに、わざわざ高価なタングステンにする必要はない、と考えていたからです。
しかし、水中に残されるゴミ問題や釣りの未来を考える時間も増え、流石にこのままではいけないな、と感じていよいよ踏み切ったと言うところです。
私は「タングステンジグヘッドは鉛製より高価なはず」だと思い込んでいました。
しかし、実際に試してみて分かったのは、実は鉛よりも低コストで非常にエコだった事です。
確かに一度作成するだけであれば、ガン玉を使用したジグヘッドの方が安価なのは間違いないのですが、なんとタングステンは失くさない限り何度も再利用可能なのです。
これまではフックがダメになれば、鉛部分ごとゴミになっていました。
しかし、タングステンは古いフックを取り外して、新しいフックに交換する事が出来ます。まるでルアーのトレブルフックを交換するように。
つまり、根掛かりからジグヘッドが回収可能なライン強度にしておけば、フックがダメになったとしても新しいフックに交換してまた使えるのです。

失くさない限り何度でも使える!だから、使い捨ての鉛より低コストと言うわけです。
私はガン玉より安価で地球に優しいジグヘッドに出会えたのです。
(既製品のタングステンジグヘッドを購入しても再利用は難しいため、自作しなければ意味がありません)
タングステンとは

タングステンとはダイヤモンドの次に硬く、鉛よりも遥かに重い金属です(鉛11.36に対しTG19.3)。
また、あらゆる金属の中で最も高温で融解し、加工難易度が高い事でも有名です。
鉛のようにぐにゃぐにゃ変形したり、キャスト時にテトラにぶつけて割れる心配もほとんどないと言って良いと思います。
さらに、対腐食性にも非常に優れているため、錆びてボロボロになる事もまずありません。
一方で、鉛は水に溶け出してしまい海水を汚染してしまいます。
海が汚染されるとそこに住む生物も汚染し、最終的にそれを食べる人間の体に取り込まれます。
「鉛製おもりの現状と今後の課題」と言う論文を見つけたので、気になる方は読んでみましょう。
それでは安心・安全なタングステンを使って、地球にも財布にも優しいジグヘッドの作成に取り掛かります。
重量表の作成

↑タングステンビーズの重量表を作成したので参考にして下さい(PDF)。 0.3gとか0.5g程度のものは主にキャロやフロート用、1g台や2g台がジグ単用です。
必要なもの




タングステンビーズは、必ずスリットタイプを選択して下さい。
タングステンビーズのカラーは、表面に塗られているだけなので使っている内にハゲてきますが、釣果にはなんの影響もないので好きなものを選びましょう。
フックは、レンジクロスフックに限らずお好みでどうぞ。
また、UVレジンは安価なものでもなんとかなりますが、私は5秒程度のUV照射で仮固定可能な星の雫を使用しています。
UVライトは、ジグヘッドを放置しておけるネイル用が便利です。
この4つがあればすぐに作成に取り掛かれます。
ちなみに、私がタングステンジグヘッドを作成すると一つ80円弱になります。
自作したタングステンジグヘッドは、自作ガン玉ジグヘッドよりは高価ですが、既製品の鉛製ジグヘッドより安価になります。
何度も再利用可能な点を考慮すると、さらにローコストです。
まさに、理想的な自作ジグヘッドと言えると思います。
自作スタート
タングステンビーズには、スリットがある側と小さな丸い穴が空いている側があります。

スリット側から針先を通していきます。

通していくとこのような感じになるはずです。

指を添えてベストな位置で保持し、このスリットにレジンを注入します。
溢れても問題ありませんが、溢れない程度にとどめておくと見た目が綺麗です。

注入が完了したら、再度位置を確認しUVライトを5秒程度照射します。
このレジンは硬化が早いため、5秒程度で仮止めが完了します。
仮止め後はUVライトの下に放置しておけば出来上がります。

タングステンの位置が少々悪かろうと、釣果に影響はありませんので、そこまで神経質になる必要はないです。
さらに、UVライト下で硬化させている間に、次のジグヘッドの作成に取り掛かれるため、短時間で大量生産が可能です。
しかし、前述したように再利用可能ですので、ガン玉の時ほどたくさん作らなくても、各種5個から10個程度で十分足りるはずです。
UVライト下で2分、3分ほど放置すると完全硬化します。これでタングステンジグヘッドが一つ完成しました。
ハンダを使って作成する方もいるようですが、作成難易度が低く体への悪影響も少なく、再利用が容易なレジンがベストな選択肢でしょう。
作成したジグヘッドを並べてみました。

鉛とタングステンの比重の違いがヘッド部分の大きさの違いとなって現れています。
一番右の鉛が2g、その隣のタングステンは2.1gです。
同じ重量であればよりコンパクトに作成できるため、重いジグヘッドを作った時のヘッド部分のサイズが抑えられ、アジの吸い込みを邪魔しません。
つまり、理想を言えばジグヘッドのヘッド部分は、小さければ小さいほどライトゲームには適していると言うことです。
ガン玉ジグヘッドを作っていた時からこの部分は気に入らなかったので、コンパクトに収まるタングステンにして良かったと思っています。
(8mmのタングステンビーズはバランス的にフックサイズはLが良いです。)
再利用方法
それでは、肝心のタングステンジグヘッドの再利用について説明します。
こちらが中古のジグヘッド達です。

タングステンジグヘッドを作成し、その後すぐのテスト釣行で60匹を超えるアジを仕留め、その過程で針先がダメになってしまいました。
根掛かりしやすい場所であったり、釣れる魚種であったり、その時の状況次第にはなりますが、私はこまめに針先をチェックするので最低でもこのくらいの数はダメになります。
針先が鈍った状態で使い続けると、アジのアタリが減り、キャッチ出来る数が少なくなります。

所謂ショートバイトで掛からない時は、アジが小さいか、針先が鈍ってる事がほとんどです。
針先を鋭く維持する事が数釣りの秘訣なのです。
そして、これまでは捨てるしかなかったジグヘッドが、今回からは捨てなくて良いので気持ちはウキウキです。
再利用するためには、まずタングステンビーズと古いフックを分離する必要があります。
ライターで炙り、火傷と火事に気を付けながらペンチなどで取り外しましょう。

タングステンは融解に3400度と言う高温が必要ですので、ライターで炙る程度では柔らかくもなりません。変形の心配は不要です。
取り外したタングステンのスリット内に古いレジンが残っています。

これをある程度綺麗に取り除きます。
先ほど取り外した、中古フックを使用して掃除すれば簡単です。
1ミリも残さず綺麗にしなくてもある程度で問題ありません。
その後、新しいフックと組み合わせて復活させてあげて下さい。

作業が終わりました。
非常に簡単です。
今回の釣行ではジグヘッドを一つもロストしていないため、リユース費用としては新品のフック代のみになります(厳密には僅かなレジンと電気代も)。
無駄がありません。
時々、必要以上に極細のPE0.1号(エステル0.2号)を使っている人を見かけますが、ロストを減らすためにPE0.3号〜をオススメします。
回収して再利用するから、地球にも財布にも優しいのです。
釣り場にゴミを捨てるのは良くない事です。
貴重な釣り場が釣り禁止となり、失われる可能性もあります。
堤防に放置されたゴミを見ると「ゴミを捨ててる奴がいる」と騒ぐ割に、自分が根掛かりで水中に捨てたラインやジグヘッド、ルアー、オモリ、仕掛けについては知らんぷりする釣り人がたくさんいるのです。
見えていないところも抜かりなく、釣り文化を後世に残せる釣り人を目指しましょう。
とは言ったものの、そこまで考えていない釣り人が多いのが現状です。
無理に考える必要はありません。
タングステンジグヘッドを自作して使うだけで、勝手に貢献できてしまいます。

難しい事は考えず、実際に試してみてください。
それではまた。
最後までお付合いありがとうございました。
わかりやすい記事作りが出来るよう今後も精進してまいります。
コメント