こんにちは。Johnです。
一般論として渓流ベイトフィネスにはPEラインが最適であると言われています。
理由は、スプール+ラインの総重量を少しでも軽くして回転レスポンスを上げるため。
軽いほど少ない力で回りやすくなり、軽いほど慣性が抑えられてブレーキの効きも良くなる事から特に軽いルアーをキャストするベイトフィネスでは常識とされています。
簡単に言うと投げやすくバックラッシュし難くするための軽量化の一環です。
私はこれまでGT-Rピンクセレクションなどのナイロンラインを中心に使用して来ました。
理由は、そこまで大量にラインを巻かないため重量がそれほど上がらない事と、リーダーが不要ですれ傷に強い事です。

ナイロンラインを使うのか、それともPEラインを使うのかについては好みで分かれる部分ではあるのですが、今回は私の好き嫌いは置いておいてナイロンとPEどちらが有利なのかを数字で示したいと思います。
ちなみに、スピニングでもベイトでもナイロンを使用するなら次の3つがオススメです。
使い分けとしては、柔らかさと程よい伸びを感じるいかにもナイロンと言う感じのピンクセレクション、伸びが少なく結束の強いナノダックス、すれ傷に圧倒的な強さを誇るウルトラを個人のスタイルに応じて選ぶと良いです。
耐摩耗性に関してはどれを使っても渓流で簡単に切れるような経験はしていませんが、この中ではナノダックスとピンクセレクションがほぼ同程度で若干ナノダックスがスレに弱いような気はしています。
また、感度に関してはどれを使っても十分にアタリを感知する事が出来ます。
渓流ベイトフィネスは感度はそれほど重要な要素ではないので、そこを気にして選ぶ必要はありません。
PEのメリット
他にもある気もしますが、今思い付いたのがこの5つです。
すれ傷に超弱いPEラインのデメリットを補うためにリーダーは必須。
また、PEラインはナイロンと違ってキャスト時に少しでもスプールでラインが浮くとバックラッシュします。
ナイロンであれば少々は気にせず投げ続けられますが、PEラインはその度に綺麗に直す必要があります。
この中で重要なのは軽さから得られるキャストフィールの向上。
少しでもスプールの総重量を軽くするのです。
スピニングであれば3000円以下のボロいリールでも簡単に実現出来る軽量ルアーのキャストが、ベイトリールを使うだけで相当難易度が上がってしまいます。
それを何とかするために軽量化が必須なのです。
ベイトフィネスのメリット
そこまでしてベイトリールを渓流で使う理由を述べておきます。
各社から渓流ベイトフィネス用のロッドやリールが発売され、ピン撃ちがしやすいなどとそれらしいメリットを囁いていますが、正直言って全てスピニングタックルで解決可能です(より簡単に)。
無理をしてベイトタックルを使用するメリットは皆無です。
ベイトフィネスを一度でも試した事のある人であれば誰でも知っている事実。
メーカーの謳うそれらしいメリットは、売っていくための宣伝文句に過ぎません。
例えば、多くの人がバイクを選ばず車に乗っていると思いますが、バイクに乗っている人へ「バイクへ乗るメリットは何ですか?車でいいでしょ?」などと無粋な質問を投げかける人はいないでしょう。
風を感じ、暑さを感じ、寒さを感じ、雨に打たれるバイクを敢えて選ぶ人たち。
その答えは「バイクが好きだから」に決まっています。
渓流ベイトフィネスも同じです。
ベイトタックルでどうしても釣りをしたいのです。
だから、これからは「ベイトフィネスのメリットは何ですか?」と言う無粋な質問はしないでください。
敢えて言うなら大好きなベイトタックルを使える事がメリットです。
メーカーに騙されてベイトタックルが好きでもないのに、「簡単そうだから初めてみよう」と思っている人はまず挫折します。
大人しくスピニングタックルを極めましょう。
つまり、バイクもベイトフィネスも同じで愛がなければその後に訪れる様々な困難を乗り越えられないと言う事です。
愛があればどんな障害も乗り越えられるのです。
ナイロンとPE
確かにPEラインの方が総重量が軽くなるのはわかっています。
今回は実際にどのくらい重さに違いがあるのか測ってみました。
ナイロンとPEライン+リーダーの重さを比べます。
糸巻き量は20メートルから25メートル程度なのでそこまで大きな差は出ないと思われます。

こちらがハンドル35回転分のナイロン6lbを巻いたスプール重量です。
2gのルアーが実用範囲に収まるレベルなので、これでもかなり軽いです。
しかし、軽量スプールの性能を100%引き出すにはさらなる軽量化が必要です。
今度はPEラインを巻いてみました。

こちらがPEライン10lbをハンドル40回転分巻いたスプール重量です。
PEラインは一度巻くと巻き替えせずにしばらく使うので少し長めに巻き取っています。
この時点でナイロンとの差は0.577gです。

そして、PEラインには必須となるリーダーを4.5メートル追加したPE+フロロ6lbの重量です。
ナイロンと違って吸水劣化しないフロロをリーダーに選んでいます。

ナイロンとの差は0.388gでした。
それぞれ50メートル、100メートルともっとたくさんスプールに巻く場合は大きな差となるでしょう。
確かに少し軽いですが、数字だけ見ると全然大した差はありません。
私も測った時に「もうナイロンでいいんじゃないか」と思いました。
この差がどのくらいフィーリングの違いとなるかを調べるために渓流へ向かいます。
改善
飛距離テストで数字を比較する事も考えましたが、渓流ベイトフィネスに求められるのは飛距離ではなくコンパクトキャストでのピン撃ち性能であるため見送りました。
使用するルアーは、最近よく使っているARスピナー2gとクリックホッパー2.3gです。


これまでは現実的ではなかった重量のルアーがカスタムの恩恵で投げられるようになり、嬉しくてこればかり投げているのでフィーリングの差は感じやすいはずです。
たった0.4g弱の差が良い方向へ働くのかどうか。
前回は寒さの影響かトップへの反応が皆無でしたが、懲りずにトップのバッタゲームからスタートします。
キャストしてみると一投目からその違いを実感しました。
まず、バックハンドで正面に撃った時の直進性が増しています。
これまでだとスプールの回転に引っ張られるように若干右へと逸れていたところが、より正面へ真っ直ぐ飛んで行くようになりました。
また、同様にフリップキャスト時の弾道も浮き上がりが抑えられています。
2gスピナーでも同じように改善が確認出来ました。
たった0.4g。
軽量化すればするほどこの僅かな重量の差がフィーリングに大きな影響を与えるようです。
しかし、無理は禁物。
力んでキャストするとナイロンと同じようにバックラッシュしました。
直すのはナイロンと比べると数倍手間が掛かります。
いや〜久しぶりに使ったけどPEもいいな〜
なんて思いながらトップへ反応してくれるイワナを探し続けます。
良い感じに流れの緩やかなエリアを発見したので、約10メートル先へバッタを投入。
そこから流れに乗せつつ優しいスローなトゥイッチでバッタを動かしていると・・・。
パシャッ
!?
バッタが引きずり込まれた!
弛んでいるラインを巻き上げてアワセを入れます。

よっしゃー。
この寒さでもトップで釣る事が出来ました。
しかも掛かっているのは前回フックチューンを行ったフロントフックです。
やはりこっちを食って来たか。

この日はトップへ反応してくれたのはこの1尾だけでしたが、チューニングが功を奏し一撃でフッキングさせる事に成功しました。
キャストフィールの改善とフッキング率の改善、その両方を達成出来た事になります。
今後の検証
今回はナイロンとPEの僅かな重量の差によるキャストフィールの違いを確認しました。
結果的に0.4gと言う誤差レベルの重さの違いでも、軽量スプールと組み合わせる事で実感できるレベルでピン撃ち精度が向上する事が分かり、またナイロンの良さを再認識する良い検証となりました。
最終的には好みになるのかもしれませんが、数字上はやはりPEラインが有利でその差はキャスト時にしっかりと感じられます。
少しラインが浮くとバックラッシュしてしまう点や直すのに時間が掛かってしまう点は、使用するPEラインによっても変わってくると思われます。
もちろん、もう少しPEに慣れてバックラッシュしないように投げられるようになればさらに良く感じられるでしょう。
また、この僅かな重量でこれだけ変わるのであれば、オイルやベアリングによってもう少し詰められる可能性があります。
今後は渓流ベイトフィネスにベストなPEラインの探究と、さらなるカスタムを試していく事にします。
ベイトフィネスには良いと評判のレジンシェラーを使用しました。
バックラッシュしてもラインがそれほど傷んだ様子もなく、何よりも視認性が良くて選ばれる理由にも納得といったところです。
ロッド:グレート鱒レンジャー改CT40
リール:カルカッタコンクエストBFS
ライン:レジンシェラー10LB
ルアー:ARスピナー、クリックホッパー
それではまた。



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最後までお付合いありがとうございました。
わかりやすい記事作りが出来るよう今後も精進してまいります。
一般論として渓流ベイトフィネスにはPEラインが最適であると言われています。
理由は、スプール+ラインの総重量を少しでも軽くして回転レスポンスを上げるため。
軽いほど少ない力で回りやすくなり、軽いほど慣性が抑えられてブレーキの効きも良くなる事から特に軽いルアーをキャストするベイトフィネスでは常識とされています。
簡単に言うと投げやすくバックラッシュし難くするための軽量化の一環です。
私はこれまでGT-Rピンクセレクションなどのナイロンラインを中心に使用して来ました。
理由は、そこまで大量にラインを巻かないため重量がそれほど上がらない事と、リーダーが不要ですれ傷に強い事です。
ナイロンラインを使うのか、それともPEラインを使うのかについては好みで分かれる部分ではあるのですが、今回は私の好き嫌いは置いておいてナイロンとPEどちらが有利なのかを数字で示したいと思います。
ちなみに、スピニングでもベイトでもナイロンを使用するなら次の3つがオススメです。
使い分けとしては、柔らかさと程よい伸びを感じるいかにもナイロンと言う感じのピンクセレクション、伸びが少なく結束の強いナノダックス、すれ傷に圧倒的な強さを誇るウルトラを個人のスタイルに応じて選ぶと良いです。
耐摩耗性に関してはどれを使っても渓流で簡単に切れるような経験はしていませんが、この中ではナノダックスとピンクセレクションがほぼ同程度で若干ナノダックスがスレに弱いような気はしています。
また、感度に関してはどれを使っても十分にアタリを感知する事が出来ます。
渓流ベイトフィネスは感度はそれほど重要な要素ではないので、そこを気にして選ぶ必要はありません。
PEのメリット
- ナイロン、フロロと比べて細くて直線強度が高い
- ナイロン、フロロと比べて軽い
- 長持ちする
- ナチュラルドリフト時にドラッグが掛かりにくい
- 巻きグセが付かない
他にもある気もしますが、今思い付いたのがこの5つです。
すれ傷に超弱いPEラインのデメリットを補うためにリーダーは必須。
また、PEラインはナイロンと違ってキャスト時に少しでもスプールでラインが浮くとバックラッシュします。
ナイロンであれば少々は気にせず投げ続けられますが、PEラインはその度に綺麗に直す必要があります。
この中で重要なのは軽さから得られるキャストフィールの向上。
少しでもスプールの総重量を軽くするのです。
スピニングであれば3000円以下のボロいリールでも簡単に実現出来る軽量ルアーのキャストが、ベイトリールを使うだけで相当難易度が上がってしまいます。
それを何とかするために軽量化が必須なのです。
ベイトフィネスのメリット
そこまでしてベイトリールを渓流で使う理由を述べておきます。
各社から渓流ベイトフィネス用のロッドやリールが発売され、ピン撃ちがしやすいなどとそれらしいメリットを囁いていますが、正直言って全てスピニングタックルで解決可能です(より簡単に)。
無理をしてベイトタックルを使用するメリットは皆無です。
ベイトフィネスを一度でも試した事のある人であれば誰でも知っている事実。
メーカーの謳うそれらしいメリットは、売っていくための宣伝文句に過ぎません。
例えば、多くの人がバイクを選ばず車に乗っていると思いますが、バイクに乗っている人へ「バイクへ乗るメリットは何ですか?車でいいでしょ?」などと無粋な質問を投げかける人はいないでしょう。
風を感じ、暑さを感じ、寒さを感じ、雨に打たれるバイクを敢えて選ぶ人たち。
その答えは「バイクが好きだから」に決まっています。
渓流ベイトフィネスも同じです。
ベイトタックルでどうしても釣りをしたいのです。
だから、これからは「ベイトフィネスのメリットは何ですか?」と言う無粋な質問はしないでください。
敢えて言うなら大好きなベイトタックルを使える事がメリットです。
メーカーに騙されてベイトタックルが好きでもないのに、「簡単そうだから初めてみよう」と思っている人はまず挫折します。
大人しくスピニングタックルを極めましょう。
つまり、バイクもベイトフィネスも同じで愛がなければその後に訪れる様々な困難を乗り越えられないと言う事です。
愛があればどんな障害も乗り越えられるのです。
ナイロンとPE
確かにPEラインの方が総重量が軽くなるのはわかっています。
今回は実際にどのくらい重さに違いがあるのか測ってみました。
ナイロンとPEライン+リーダーの重さを比べます。
糸巻き量は20メートルから25メートル程度なのでそこまで大きな差は出ないと思われます。

こちらがハンドル35回転分のナイロン6lbを巻いたスプール重量です。
2gのルアーが実用範囲に収まるレベルなので、これでもかなり軽いです。
しかし、軽量スプールの性能を100%引き出すにはさらなる軽量化が必要です。
今度はPEラインを巻いてみました。

こちらがPEライン10lbをハンドル40回転分巻いたスプール重量です。
PEラインは一度巻くと巻き替えせずにしばらく使うので少し長めに巻き取っています。
この時点でナイロンとの差は0.577gです。

そして、PEラインには必須となるリーダーを4.5メートル追加したPE+フロロ6lbの重量です。
ナイロンと違って吸水劣化しないフロロをリーダーに選んでいます。
ナイロンとの差は0.388gでした。
それぞれ50メートル、100メートルともっとたくさんスプールに巻く場合は大きな差となるでしょう。
確かに少し軽いですが、数字だけ見ると全然大した差はありません。
私も測った時に「もうナイロンでいいんじゃないか」と思いました。
この差がどのくらいフィーリングの違いとなるかを調べるために渓流へ向かいます。
改善
飛距離テストで数字を比較する事も考えましたが、渓流ベイトフィネスに求められるのは飛距離ではなくコンパクトキャストでのピン撃ち性能であるため見送りました。
使用するルアーは、最近よく使っているARスピナー2gとクリックホッパー2.3gです。
これまでは現実的ではなかった重量のルアーがカスタムの恩恵で投げられるようになり、嬉しくてこればかり投げているのでフィーリングの差は感じやすいはずです。
たった0.4g弱の差が良い方向へ働くのかどうか。
前回は寒さの影響かトップへの反応が皆無でしたが、懲りずにトップのバッタゲームからスタートします。
キャストしてみると一投目からその違いを実感しました。
まず、バックハンドで正面に撃った時の直進性が増しています。
これまでだとスプールの回転に引っ張られるように若干右へと逸れていたところが、より正面へ真っ直ぐ飛んで行くようになりました。
また、同様にフリップキャスト時の弾道も浮き上がりが抑えられています。
2gスピナーでも同じように改善が確認出来ました。
たった0.4g。
軽量化すればするほどこの僅かな重量の差がフィーリングに大きな影響を与えるようです。
しかし、無理は禁物。
力んでキャストするとナイロンと同じようにバックラッシュしました。
直すのはナイロンと比べると数倍手間が掛かります。
いや〜久しぶりに使ったけどPEもいいな〜
なんて思いながらトップへ反応してくれるイワナを探し続けます。
良い感じに流れの緩やかなエリアを発見したので、約10メートル先へバッタを投入。
そこから流れに乗せつつ優しいスローなトゥイッチでバッタを動かしていると・・・。
パシャッ
!?
バッタが引きずり込まれた!
弛んでいるラインを巻き上げてアワセを入れます。

よっしゃー。
この寒さでもトップで釣る事が出来ました。
しかも掛かっているのは前回フックチューンを行ったフロントフックです。
やはりこっちを食って来たか。

この日はトップへ反応してくれたのはこの1尾だけでしたが、チューニングが功を奏し一撃でフッキングさせる事に成功しました。
キャストフィールの改善とフッキング率の改善、その両方を達成出来た事になります。
今後の検証
今回はナイロンとPEの僅かな重量の差によるキャストフィールの違いを確認しました。
結果的に0.4gと言う誤差レベルの重さの違いでも、軽量スプールと組み合わせる事で実感できるレベルでピン撃ち精度が向上する事が分かり、またナイロンの良さを再認識する良い検証となりました。
最終的には好みになるのかもしれませんが、数字上はやはりPEラインが有利でその差はキャスト時にしっかりと感じられます。
少しラインが浮くとバックラッシュしてしまう点や直すのに時間が掛かってしまう点は、使用するPEラインによっても変わってくると思われます。
もちろん、もう少しPEに慣れてバックラッシュしないように投げられるようになればさらに良く感じられるでしょう。
また、この僅かな重量でこれだけ変わるのであれば、オイルやベアリングによってもう少し詰められる可能性があります。
今後は渓流ベイトフィネスにベストなPEラインの探究と、さらなるカスタムを試していく事にします。
ベイトフィネスには良いと評判のレジンシェラーを使用しました。
バックラッシュしてもラインがそれほど傷んだ様子もなく、何よりも視認性が良くて選ばれる理由にも納得といったところです。
ロッド:グレート鱒レンジャー改CT40
リール:カルカッタコンクエストBFS
ライン:レジンシェラー10LB
ルアー:ARスピナー、クリックホッパー
それではまた。


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最後までお付合いありがとうございました。
わかりやすい記事作りが出来るよう今後も精進してまいります。
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