こんにちは。Johnです。

ここしばらく続けているベイトタックルによるシーバスゲーム。
夜間のベイトタックルの扱いの難しさから一度は挫折し諦めたものの、呪われてしまったが故に今もベイトタックルから離れられない釣行が続いています。

そして、今回は私が使っている2つのロッドについて、比べながらインプレを書いていきます。
勘違いして欲しくないのは、どちらもとても良いロッドだと言う事です。
ベイトタックルへの愛を私が持ち合わせていなかっただけで、ロッドの良し悪しが挫折の理由ではないのです。


↑少し前にその理由に関しては記事にしています。



グリッサンド73C




1.8gから56gまでを存分にキャスト出来る、パワフルなサーモン・トラウトロッドとして製作されたグリッサンド73C。
エルホリゾンテ78と並び「元祖ツララ」とも言えるこのロッドをベイトロッドとしてリメイク。
ツララ10周年限定モデルとして生まれ変わりました。
メインターゲットは同じくサーモン・トラウト。
大型の生息するエリアや、パワーファイトを余儀なくされるエリアには最適のロッドです。
刺さりきっていない針先を常に皮膚にあてがい続けるためのソフトなティップ。
一気に貫き、周囲に走られないように強引に戦うための強靭なバット。
この2点は、本来のグリッサンド73から変更はなく、これらは巨大なサーモンやトラウトのキャッチ率を飛躍的に向上させる為に必須の要素となります。


全長:7.3f
重量:約205g
ライン:PE3号まで
ルアーウェイト:6〜56g
繋ぎ:グリップジョイント


以上、ツララHPより



インプレ

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グリップ部分は派手過ぎず、落ち着いた大人の道具といった印象を受けました。
おそらくグリップエンドにはバランサー(重り)が入っていると思われ、単体ではかなり重く感じられます。
ただ、ツララはロッドのバランスという部分に重きを置いており、おそらく展開しているどのシリーズを購入しても同じようにグリップエンドにバランサーが仕込まれているはずです。
全てはバランスの良さ、持ち重り軽減のために。

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これは実際にキャストすれば良く分かるのですが、グリップエンドのこの部分を掴んで投げるとかなり楽に飛ばす事が出来ます。
その分、毎回ここを掴むので傷みにくいようにグリップエンドの素材を変えているようです。

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アンタレスDCMDを取り付けた状態でかなり持ち手に近い位置でバランスが取れます。
さすがツララのロッドです。
ここまで近い位置でバランスが取れるロッドは中々あるものではありませんから。

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グリップとブランクスの繋ぎの部分です。
少し上にファイト中に握れるようにゴムのコーティングが施されていますが、個人的にここがかなり気に入っていて、なぜかと言うと抜く時に雨で濡れた状態でもここを握れば滑らずに片付ける事が出来ます。

濡れていて手が滑ってしまう時は、ロッドベルトなどを巻きつけて引き抜く事も選択肢の一つです。
しかし、このグリッサンドに関しては元から滑り止めがついているのでその必要はありません。

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これが一番大きなガイド。

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こちらがトップガイド。

第一印象としてはかなり小さく、これはノット部分がキャスト時にガツガツ当たりそうだなと言う感じでしたが、いざ投げてみるとそんな心配は全く無用で、PE2号リーダー6号で投げ続けても一切引っ掛かりを感じませんでした。
いや〜やはりツララロッドはしっかりと考えて設計されていますね。

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ロッド自体が短めで取り回しやすく、投げられる重量も幅広いのでこれ一本でなんでもやりたいと言う場合には良い選択肢かと思います。
ただ、なんでも出来るからこそ特化したモデルには勝てません。

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2オンスのルアーを投げられるのだから、それが投げられるようにティップは幾分硬め、それでもある程度のしなやかさは残してバランスを取っています。
1.8gのルアーが扱えるロッドのベイトバージョンと言う事から、かなりソフトなティップなのかと考えていましたが、全くそのような事はありませんでした。
よく曲がるロッドではなく、あくまでも人がたくさんいる海岸ででかいサーモンを走らせずに一気に寄せる為のベイトロッドです。

例えばロックフィッシュや橋脚回りのシーバスなど、パワー勝負が必要な場面で活躍してくれるのがグリッサンド73C。
元々のグリッサンド73という一本でなんでも出来るロッドのベイトバージョンです。

そして、10gを下回るルアーをキャストする場合は、リールがもっと軽量プラグに対応したものでないとスプールの回転に引っ張られて右や左へ逸れていってしまう上に、飛距離も落ちます。
ロッドの性能は十分なのでどんな釣りをしたいかによってリールを選んで組み合わせてください。
10g以上のルアーがメインであればアンタレスDCMDで全く問題ありません。

また、グリップジョイントのほぼ1ピースである事を考えると、それが搭載可能な車である事も考える必要があります。



ベンダバール8.9M




強風下でも戦えるベイトロッド作りをコンセプトにし、北海道の強風やアルゼンチンのパタゴニア地方でテストした。
このロッドの特徴は、とにかく飛ぶという事。
無風時飛距離テストでは、100メートル超えを何度も達成できた。
このロッドのメインコンセプトは5.10シリーズの延長線上にある為、グニャリと曲がるが素早いムチのように早い収束。
この点においてロングレングスはショートレングスの比ではないくらい難しい問題だったが複数のマテリアルを実装し、反発の遅い箇所をピンポイントで見つけ出し、より最適な反発となるよう一つずつ微調整して行く、という気の遠くなるような作業を延々と繰り返した結果、きちんとフィッシュマンらしいロッドとなった。
一般的に使用されるシーバスルアー10センチか〜14センチやメタルバイブを遠く離れたポイントへ快適にアプローチ。
そして、ブレイクが近い波打ち際で暴れる魚を強引にズリ上げられる強いバットを装備している。
フィールドはサーフ、磯、河口、湖など。


全長:8.9f
重量:240g
ライン:PE1〜5号
ルアーウェイト:7〜45g
繋ぎ:3ピース


以上、フィッシュマンHPより



インプレ

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グリップ部分は今風に非常にカッコ良く設計されており、若干の派手さとお洒落さがあります。
グリッサンドよりこちらの方がおそらく人気はあるかと思います。
コルクも採用されていますが、手の接触する部分はEVAにより汚れが目立たない親切設計。

参考までにコルクが汚れてしまった場合は、メラミンスポンジで擦れば綺麗になります。
例えば激落ちくんとか。


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こちらもグリッサンドと同様にエンド部分にバランサーが搭載されていて、長く太いロッドであるにも関わらずバランスの良さは中々のものです。
グリッサンド同様にグリップエンドを掴んでキャストすると非常に楽。

また、どちらにも水抜き穴が取り付けられていて、洗浄後に中に水が溜まる事はありません。
中に水が入ってもロッドが壊れると言う事はないと思いますが、中の掃除は難しいので極力水が入らないように洗う時は気をつけた方が良いです。

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グリッサンドほどではありませんが、バランスはかなり良く、釣りをしていても持ち重りを感じません。

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ガイドはかなり大きめで、PE5号でも問題なく使えるように設計されています。
ベイトタックルの場合は最低でも2号以上が推奨されるため、扱いやすくキャスト切れしにくい太糸が使える事は大きなメリットです。

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ティップはフィッシュマンらしい仕上がりで、重いルアーが投げられる事を考えるとかなりソフトに設計されています。
テイクバックでしっかりと曲がるロッドの方がルアーの直進性が高く、アキュラシーだけでなくバックラッシュというトラブルの軽減にもつながります。
ティップはソフトなのに、バット側へ行くほどどんどん太く強くなっていき、アカメのような大きな魚でも獲れてしまう不思議なロッドに仕上がっています。

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曲がるロッド、しなやかかつ強靭なロッドが好みの場合はすごく気に入るかと思います。
以前にも何処かで書いた覚えがありますが、曲がるロッドだとラインやフックへ掛かる負担が軽減されるのでフックが伸ばされたり、身切れでバラしたりというリスクが大きく減ります。
だから、私はウエダやGクラフトを好んで使用していました。

しかし、一方でフッキングは硬いロッドよりも意識して、リールを巻いて糸ふけをしっかりと取ってから大きく合わせる必要があります。
そうしないと、ロッドにフッキングパワーが吸収されてフックが貫通しにくいからです。

このロッドも先ほどと同様に軽いルアーを投げる場合には、それに対応したリールを組み合わせないと気持ち良くキャスト出来ません。



比べてみる

さて、ここからはグリッサンドとベンダバールを比べてみましょう。

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硬めのグリッサンド73Cとしなやかなベンダバール8.9Mという両極端なロッド達です。

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まずはガイドの違いから比べていくと、大きい方がベンダバール、小さい方がグリッサンドです。
随分サイズが違いますが、どちらも結束部分が引っ掛かる事なく気持ち良くキャストが出来るように設計されています。

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続いて、ティップの太さを見て下さい。
写真の上側がグリッサンドです。
バットはベンダバールが太く、ティップはグリッサンドが太い。
ベンダバールがティップがしなやかでバットが強いと述べた理由がわかるかと思います。
ベンダバールのティップは近いもので言えば、ワールドシャウラ2832と同じか少し柔らかいくらいです。
スピニングロッドと同じくらいしなやかなティップを持ち合わせていると言う事です。

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さらに、バット部分のガイドはどちらもダブルフット仕様ですが、ベンダバールはティップ部分までしっかりとダブルフットを採用しています。

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グリップはストレートのグリッサンドとセパレートのベンダバール。
個人的にはストレートグリップが好きです。
派手過ぎない地味な色合いもグリッサンドの方が好みです。

ロッドの重量に関してはどちらも200g代です(グリッサンドは秤で計量)。
スピニングタックルの軽量化から考えると現代ではかなり重いロッドの印象を受けるのですが、その重量バランスの良さもあり、釣りをしている最中に重いと感じた事は一度もありませんでした。

また、実際にそれぞれを投げ比べてみたり、釣行の度に入れ替えてみたりしたところ、曲がり方の違いはありますが、基本的にどちらでも同じようにルアーが飛び、大きな違いを感じませんでした。

当然、ベンダバールの方が飛ぶのだろうと考えていた私は最初は信じられず、何度も投げ比べを行なっています。
ベンダバールが思ったほど飛ばないのではなく、グリッサンドが思った以上に飛ぶロッドなのです。

軽めのTKLMから1オンス近いプラグまで投げてみて、飛距離としてはほぼ差を感じず、どちらかと言うとその長さやしなやかさの違いからリトリーブ時のルアーの操作感覚に差を感じたというところです。
例えばティップがしなやかなベンダバールはバイトを弾きにくい印象を受け、短いグリッサンドは取り回しの良さを実感しました。

もう一度言います。
飛距離にはほとんど差がありませんでした。

メタルジグや重量のある鉄板バイブを投げた時は違うのかもしれません。
また、軽量プラグに対応したベイトリールを使うと差があるのかもしれません。
もしくは、私が下手くそでまともに扱えていなかっただけかもしれません。

アンタレスDCMDとPE2号を組み合わせて明るい時間帯に投げ比べてみた結果です。

ですから、これからベイトロッドを探しているという方がいれば、例えば今回登場したグリッサンドとベンダバールのどちらが良いのかと言うよりは、硬い方が好きとか、長さが欲しいとか、自分の好みで選べば間違い無いでしょう。

両方使ってみた結果、どちらでも同じ事が出来ると言う結論に達しています。

  • 大場所での鉄板バイブの遠投が主体であるならベンダバールの方が適しているでしょう(しなやかでバイブへのアタリも弾きにくい)。
  • 小規模、中規模河川で橋脚を撃って、魚を引きずって回収したいならグリッサンドが適しているでしょう(無駄な曲がりはラインブレイクの元)。

しなやかさと長さが武器になるシーンが多ければベンダバール。
硬さと強さ、取り回しの良さが武器になるシーンが多ければグリッサンド。

しかし、どちらを選んでも基本的に同じように使えるので完全に好みで問題ないかと思います。
一番大事なのは、軽いプラグを使う場合にしっかりとそれにあったリールを組み合わせる事です。
アンタレスDCMDは10g以下のプラグでシーバスゲームをするのに適したリールではありません。
逆に、重めのプラグが主体であれば快適です。

スティーズSVTWモアザンPETWだったらもっと快適だった気もします。
以上が、私がそれぞれ使ってみての感想になります。









どちらのロッドも非常に良い仕上がりです。
これからベイトタックルに挑戦される方は、どんな釣りをしたいのかに合わせてしっかりとリールも選ぶようにして下さい。
快適さが随分変わってくるかと思います。



それではまた。






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最後までお付合いありがとうございました。
わかりやすい記事作りが出来るよう今後も精進してまいります。