こんにちは。Johnです。

暑い時期は川で遊ぶのが最高です。
今年からスタートした渓流ベイトフィネス以外にも、投網での鮎もいつも以上に力を入れています。

ある時、投網をやっている時に岩影を見て思いました。
「そういえばウナギ釣りを小さい頃やっていたな」
で、そこからは私の気持ちは完全にウナギに向いてしまい、まずはどうやってウナギを獲るのかを決める事にしました。



穴釣り

おそらく、最もお手軽にウナギを釣る方法というのは、ブッコミ釣りだと思われます。
夜間、河口や川でウナギのいそうなところへミミズをエサにして放り込み、待っていれば良いのです。
アナゴを釣った事のある方なら想像できると思います。
あれと基本的には全く同じ。

ただ、それは待ちの釣り。
また、時々アナゴ釣りに出掛ける事もありますが、蚊も多いしどうせなら明るくて安全な昼間に釣りたい。
というわけで、昼間に出来る攻めの釣り「ウナギの穴釣り」に挑戦する事にしました。

私が小学生の頃に、祖父に連れられて近くの川へ穴釣りに行ったことがあります。
その時はカニの感触ばかりで全く釣ることが出来ませんでした。

これまで私の釣りの中心となっていた、リリース前提の釣りから今回の捕食するための釣りへ。
そうと決まれば道具を用意しなくてはなりません。

ちなみに、ウナギの穴釣りというのは、そこらに落ちている1メートル程度の棒の先に針を引っ掛けて、怪しい穴に突っ込むという至ってシンプルな釣り方です。
海と繋がっている川や、ウナギの放流が行われている川で楽しむことが出来ます。





用意する物

  • エサ(アユ、ミミズ)
  • 太い糸
  • 管付チヌバリ
  • 入れ物(ネット)
  • 鑑札
必要な道具も至ってシンプル。
私の場合は、投網で捕獲した鮎をそのまま使ったり、冷凍して保管しています。
ミミズは釣具屋さんで「ミミズ売ってますか?」と聞けば購入出来ます。

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↑鮎の切り身

鮎かミミズが良いという話ではありますが、手に入らない場合は小魚や小さなカニ、エビでも代用は出来るようです。
つまり、動物性のエサであればなんでも食べる魚だという事。
視覚ではなく、犬並みに嗅覚が優れた魚である事を思えば、匂いの強いエサが有効でしょう。

続いて、ラインは太いナイロンやフロロ、PEを使います。
私は家に余っていたフロロカーボンの10号を使用しました。
穴の中からウナギを力尽くで引きずり出す必要があり、また穴の入口付近でラインが頻繁に擦れるため、太いほど良いです。
安物で良いので必ず太めです。
この釣りに関しては、逆にラインが細い事でのメリットはほぼありません。

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これから用意するなら1000円前後の激安ラインで十分です。


そして、ラインが太くなると針に結びつけてもすっぽ抜けてしまうので、管付のチヌバリを選択しました。

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私も最初は、ウナギと書いてある製品からスタートしましたが、太いラインとの相性が悪く海釣り用の管付きに落ち着きました。
ブッコミなら上記の針で問題ありません。

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ヒネリも入っていて飲み込まれた後、何処かに刺さってくれそうなチヌバリの方が良さそうという理由でチヌバリを選択しています。
ここは細軸でなければなんでも大丈夫でしょう。
フックサイズに関しては、今回上の写真の4番をメインに使用しました。
もう1つ、2つ大きなサイズでも良さそうです。

追記
チヌ用だと一度伸ばされる事がありました。
その後は真鯛用の少し大きなカン付真鯛12号に変更しています。


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ウナギが釣れた後は、フックを外さずそのまま玉ねぎの袋か、それに類似した製品に投入します。
玉ねぎの袋はホームセンターの農業系のコーナーに売っています(安い)。
これは脱走を防げるのならなんでも良いので、利用できそうな物を準備すれば大丈夫です。
息の根を止める際は、首を半分ほど切断(中骨を)すれば良いのですが、これは帰る時にまとめてやれば良く、私の場合はそれまで腰にぶら下げて移動しています。

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また、基本的にどこの川でも鑑札を購入しなければアユやウナギは楽しめません
役場や釣具屋でしっかりと確認しましょう。
さらに、鑑札を管理している漁協に「ウナギを釣るならどの辺りがオススメですか?」と聞いておくとポイントが絞りやすいです。

最後に、ウナギの穴釣りで竿となる棒ですが、これは川へ行けばそこらに落ちています。
比較的まっすぐで、穴に入れやすいように太過ぎず、長さは1メートル程度が理想です。
長過ぎる場合は、ナイフで切り落として利用します。
学校の授業なんかで使われる指し棒が小さくたためるので便利との事です。

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アタリから取り込み

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準備が出来たらそれぞれが思う川へ行けば良いのですが、実際にウナギを釣り上げるまでは「これで良いのか?」「この穴なの?」と色々と疑問に感じる部分があるはずです。
私もウナギを釣り上げるまでは、全く自信がない状態で歩き回っていました。

とりあえず、手当たり次第に穴に挿入していけばヒントを得られます。
そのヒントというのが頻繁に訪れるカニのアタリ

思った以上に、モクズガニという結構大きな美味しいカニがたくさんいるんだなと実感出来る事でしょう。
このカニもウナギと同様に海と川を行き来します。
つまり、このカニがいるところにはウナギがいる可能性が高いという事です。
モクズガニは普段穴の奥に入っていて姿を見る事は稀ですが、明らかにウナギよりもたくさん生息しています。

ハサミで挟む硬い感触とあまり深くまで引きずり込まれないのがカニのアタリです。
これは何度もカニに襲われている内にわかります(針には掛からない)。

また、モクズガニと聞くとイメージが悪いかもしれません。
上海ガニと言えば美味しそうに思えるでしょうか。
私は祖父と一緒にバケツいっぱい捕獲して食べていました。

何度もそれらしい穴に突っ込んでいる内に、何か住んでいそうな穴がわかるようになるはずです。
何かが潜んでいたら、穴の周辺に掘り返された砂利や生物の残骸が確認出来る事があるので、注意して観察してみましょう。

そして、肝心のウナギのアタリは、カニと比べてよりハッキリと強く伝わって来ます。
引き込まれる距離も長く、ガツガツと感じられると思います。

カニかウナギか?
どちらにしてもアタリがあった時にする事は同じです。
ラインを緩め、用済みの棒をゆっくりと引き抜きます。
私の場合は、右手に棒を持って指にラインを巻きつけているので、左手で棒をそっと抜き取り、右手のラインテンションを張らず緩めずでしばらく様子をみます。
ウナギの場合だと食い込ませるための時間が必要です。
最低30秒は様子をみましょう。

そして、頃合いを見計らってグンッと勢いよく右手を引き、フッキングを決めてファイト開始。
これがカニだったら、すっぽ抜けて終了。
穴の中に居座られると厳しい勝負になってしまうので、素早く釣られた事に気が付く前に穴から引きずり出します。

以上がなんとかウナギを釣り上げる事に成功した私からのアドバイスです。
ちなみに、私が釣れたのは近所の川でした。
ウナギがいればどこでも釣れる可能性があるため、出発する前にウナギが生息する川を漁協に確認してみてください。

最後に、服装は極力肌を露出させないように気を付けましょう。
場所によってはアブなどの虫がいる事も有りますし、この時期の直射日光は避けるのが無難です。



1本目をかけた際に、空中に持ち上げてしまった事が原因で逃してしまいました。
水中では浮き袋による浮力調節で相殺されている魚の重さが、空気中ではダイレクトにフックが刺さっている箇所に集中します。
特にこの釣り方は、釣竿という緩衝材がない状態の手釣りになるため、重さ以外に衝撃もその箇所に集中してしまいます。
だから、2本目の時は持ち上げないように水中にウナギがいる状態をキープし、一気に陸揚げしました。
それが上に載せているツイッターの動画です。

これからウナギの穴釣りに挑戦する方は、せっかくのウナギを逃さないように参考にして頂ければと思います。



ウナギについて


世界で一番詳しいウナギの話という本を入手して、釣りをする前に勉強しました。
私の書き間違いがあったらごめんなさい。

ウナギというと、春先に海からやって来たシラスウナギが川を遡上して、親になったら秋冬頃にまた海へ戻るというのが世間一般の認識かと思います。

概ねその通りではあるのですが、ウナギの多くは川を登らずに海や河口に住み着き5年から10年ほどかけて成熟します。
割合にして川に住むウナギ約2割、海や河口に生息しているウナギが約8割です。
実は川にウナギはほとんどいなかったという事です。
私は河口と川に住んでいるものだと思っていたので、驚きました。

これは産卵場所へ向かう親ウナギを実際に捕獲して調べる事で発覚しました。
しかし、これはもしかすると環境の変化に適応した結果なのかもしれません。
ずいぶん昔は、逆にそのほとんどが川ウナギでここ数十年の間に海ウナギが多くなった可能性もあります。

また、その親ウナギが産卵するのは西マリアナ海領南部の海山エリアで、夏の新月の夜に水深200メートルくらいの位置で行われます。
産卵は200メートルですが、卵の比重が周囲の海水よりも小さいためゆっくりと浮き上がりながら36時間後に孵化します。
この孵化のタイミングで水深は約100メートル。

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さらに海面付近では、死亡したプランクトンがゆっくりと海底へ向かって落ちて行きますが、水深100メートル辺りでちょうど水温躍層(サーモクライン)の境界となっていて、プランクトンの死骸は比重の関係で沈む事が出来ずここに留まり、またウナギの稚魚もこの辺りまで上昇しています。
従って、このプランクトンの死骸(マリンスノー)を餌に稚魚が育つのではと考えられているようです。

そこから長い時間をかけて海流に乗って日本に来たのが成長したシラスウナギです。
稚魚の間も、親になってからもとんでもない距離を長い時間をかけて移動する魚です。

日本に到着したウナギは、各々が好む場所へ住み着きます。
エサが少ない、外敵が多い、身を隠せる場所がない、水温が微妙・・・等の理由によってウナギは海や川を移動します。
河川のかなり上流域まで遡上する事がありますが、自然のままの川が残っている場所は日本には少なく(例えばダム)、それが遡上の妨げとなっているようです。
相当な胆力のある個体は頑張って登るようです。

人間も居心地が悪ければ、引越しをしたり、転職をするのと同じようなものです。

釣りという観点から考えると、出会う確率の低い川ウナギよりも河口や海に生息する海ウナギを狙った方が効率が良いと思われます。
その場合は、ブッコミ釣りを選択しましょう。

どんな方法で狙うにしても、乱獲は避けて大切にしたい魚です。







箱メガネ。
私は偏光グラスで上から覗いているだけですが、水中の穴の見つけやすさはこちらを使用した方が良いです。
ガチでやるならシュノーケルとか、ゴーグルの類になるでしょう。
裸眼よりは偏光くらいはあった方が無難です。

また、現在フックはカン付真鯛に落ち着いています。
ガツンッと強くアワセを入れなくともじっくり食わせてから引っ張れば勝手にフッキングしてくれます。




それではまた。






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最後までお付合いありがとうございました。
わかりやすい記事作りが出来るよう今後も精進してまいります。