こんにちは。Johnです。
今回初めて挑戦した渓流ベイトフィネスという釣り。
当然、専用タックルを手にした事も、それを使って釣りをした事もありません。
メバルやアジ、シーバスロッドであればこれまでに様々なロッドを使ってましたから、それらと比べてどうなのか、使いやすい、ここが良いという相対的な評価が出来ます。
しかし、ベイトフィネスではそれがない。
まあ、これまでで初めての釣りだから当然です。
当初ビームス5.2ULを使い続けて・・・と考えていたのですが、使っていてもこのロッドの何が良いのかが分かりませんでした。
先ほども述べたように物の価値というのは相対的なものです。
比べて初めて評価ができる。
という事で、もう一本ベイトフィネス用の渓流ロッドを使ってみる事にしました。
それが2020年に新発売されたシマノのカーディフネイティブスペシャルです。
私がワールドシャウラを使って感動を覚えたシマノの「トラウトロッド」。
悪いロッドのはずがない。
天下のシマノが出すロッドですから、変に特化した物ではなく王道を行くスタンダードなロッドであるはずです。
ビームスとシマノ、どちらがより優れているのかという答えを出すつもりはありません。
普通のトラウトロッドとは何なのか、良いトラウトロッドとは何なのかを導き出すための比較になります。
一点だけ念を押しておくと、私はベイト慣れしていない、周囲が木に覆われた場所でコンパクトなピン撃ちのキャスティングに慣れていない渓流初心者です。
メバルやシーバスとは違います。
そんな私の新たな挑戦が「渓流ベイトフィネス 」
リールは2020年新発売のアルファスを使用しています。
組み合わせるラインは無難に使いやすいGT-Rピンクセレクション。

ビームスブランシエラ5.2UL
軽量ルアーのピン撃ち専用ベイトロッドでありながら、ミノープラグやトップウォータープラグでのトゥイッチやドッグウォークにもきっちり対応する「Beams blancsierra5.2UL」。
初代ULはグラスソリッドだったが、2代目ULはフルカーボンで初代ULのあの曲を再現。中弾性とパラボリックの中間の絶妙な調子を実現した事で、「素早く、遅すぎない戻り」というピンスポ撃ちには、絶対に必要な一番難しいバランスを得た。このバランスが決まればシュートしたルアーは自動的に低弾ライナーとなり、高いアキュラシーが生まれる。ピン撃ちに特別な技術は何もいらない。肩は使わず肘と手首の関節のわずかな力で曲がる設計なので、アングラーはこの2カ所のわずかなフォームを記憶するだけ。そして不意に訪れるランカーとの対峙も、2代目blancsierraには強いバットを装備しているのでランカーに主導権は渡さない。このバット径は廃盤のBeams7.6Lよりも太い。
全長:1.52m
アクション:ウルトラライト
継数:3
仕舞寸法:62センチ
自重:104g
先径:1.84mm
ルアーウェイト:2〜7g
適合ライン:3〜6lb/0.5〜1号
外観


5.2フィート、3ピースというだけあって非常にコンパクトに収納されています。
均等に分割されているわけではないので、仕舞寸法は62センチとなっています。
それでもかなりコンパクトなので、畳んだ状態で渓流を歩くのには問題ないかと思います。
私はまだ準備が出来ていませんが、沢登りで使うようなザックの側面に取り付けて移動できるので、源流での釣りも容易でしょう。

リールシートはペイントでウッド感を出しているだけで、近くで見るとプラスチック感があります。
ここがウッドであれば機能はさておき、見た目は100点でした。

リールを固定するアルミ製フロントグリップはかっこよくて気に入っています。

グリップエンドにはエンブレムが取り付けられていて、黒いゴムのパーツが保護する形になります。

コンパクトなキャストフォームで軽量ルアーをプレゼンテーションするために、ティップ部分は結構柔らかい印象を受けます。
おそらく、他のロッドだとこの部分が少し硬いのだと思われます。
今までにないくらい柔らかなので人気があるのだと予想します。

ベリー部分もしなやかに曲がります。
バットは力を入れても曲がらないくらい硬く作られていますが、それ以外はキャストのためにしなやかに作られています。

リールシートのプラスチック感以外はカラーリングもビームスの文字も非常にカッコ良く、ガイドも今流行りの極小ではなくて普通サイズ。
第一印象は合格です。
インプレ
私が渓流で使用しているルアーは2gから4gの小型ミノーです。
14gもあるスピナーベイトを投げるのとは違って、難易度が思った以上に高い。
シュガーミノー50Sを最初にキャストしてそう感じました。
スプールの回転とルアーの射出速度が一致していないと、まっすぐに飛ばなかったり、バックラッシュしてしまうのがベイトリールの特徴です。
誰でも簡単?
難しいんですけど・・・。
それでもしばらく悩みながら釣りをしていれば気が付きました。
ロッドをしっかりと曲げる事を意識してキャストすれば、ルアーが真っ直ぐに飛んでいく。
ルアーの射出速度が速すぎてバックラッシュしそうなイメージがありますが、これが全く逆で勢いよく飛ぶほどにバックラッシュしません。
腕力にものを言わせて強く振るのではなくて、手首から肘の動きでしっかりと後ろに振ってからキャストする。
つまり、ブランクスをしっかりと使えたキャストが出来ればバックラッシュしないという事です。
もちろんサミングの慣れや、正確にピンポイントに入れる技術はまた別の話です。
飛ばすだけなら簡単ですが、ピン撃ちにはまだまだ練習が必要です。
そして、適性は2gからと説明には書いてあります。
確かにロッドを曲げて撃ち出せば2gのルアーが飛びます。
しかし、快適なのは3gからです。
シーバスロッドで1gのジグヘッドを投げる事は出来ますが、快適かどうかは別というわけです。
おそらく5gくらいのプラグが最も快適に扱えるのではないでしょうか。
正直言って、もう少し軽量プラグが軽快に投げられるくらいティップが柔らかくても良いと感じました。
そうしないのは、今度は重量のあるプラグのキャストが難しくなるからでしょう。
また、実際に何度か渓流に足を運んだ経験から、ロッドの長さは5.2よりも短くて良いという結論に達しました。
木や草が生い茂り、大きな岩がゴロゴロしていて、狙うポイントは小さく短な流れです。
5.2だと快適な釣りが出来ないわけではなく、これより長いとメリットよりもデメリットが強くなってしまうという感じです。
これが例えば北海道であれば、私の通っているフィールドほど狭くないはずなのでむしろ短いかもしれません。
ある程度ひらけたポイントから、源流のような上下左右をブッシュに覆われたポイントまで、間をとった結果5.2フィートという長さに落ち着いたのでしょう。
ティップの柔らかさも同じ事が言えると思います。
また、本体重量は全く気にならないので、心配する必要はありません。
それよりも気になったのがフッキング性能です。
私にも釣る事が出来る20センチ前後のトラウトを表層でヒットさせると、軽く合わせを入れる程度だと刺さりが甘くてバラし、強く合わせを入れると魚が水面を飛び出してバラします。
それも考慮してトレブルよりも刺さりの良いシングルを採用しているのですが、結構バレます(私が未熟者だからというのも要因)。
そういう意味ではティップにはある程度の硬さが求められます。
小さく短いストロークでスパッ!とフッキングを決められれば、小さな魚でも問題ないでしょう。
しかし、固くしてしまうと今度はキャストに難が出てくる。
ジレンマというやつです。
もう少し魚が大きかったり、掛けたレンジが深ければ気にならないのでしょうけど。
何れにしても、軽量ルアーのキャスト性能という点に特化して設計されたロッドです。

2020/6/18
とんでもないモンスターと出会う事が出来ました。
もうロッド性能がどうだとか、好みがどうだとか関係ありません。
そんな魚と出会う事が出来たのはブランシエラのおかげです。

カーディフネイティブスペシャルB47UL
源流、渓流、湖、川、海といった多彩なフィールドに生息する、数多くのトラウトを攻略するため、全15アイテムをラインナップ。各アイテムで最適なレングス、調子、継形態を追求して開発しました。新設計ブランクスには基本構造スパイラルXと強化構造ハイパワーXを搭載し、パワーロスを生むブレやネジレを徹底削減。キャストやルアー操作におけるダルさやモタツキ感を排除しました。ティップ部にはチューブラーでありながらもしなやかさを持たせたソフチューブトップを搭載。トラウトゲームにおいても主流となってきたPEラインシステムの欠点となる、ラインの伸びがない事によるバイト弾きに対応できるノリの良さを実現しました。
全長:1.4m
アクション:ウルトラライト
継数:3
仕舞寸法:50センチ
自重:77g
先径:1.4mm
ルアーウェイト:1〜7g
適合ライン:2〜6lb/0.2〜0.6号
外観

ビームスと比べてるとほぼ均等に3分割されているのと、元の長さが4.7フィートという事でさらにコンパクトに感じられます。

内側はメッシュです。

シマノのロッドの特徴であるスパイラルX、ハイパワーXが見た目でわかります。
ワールドシャウラでこの効果は実感済みなので、同じ事が期待できます(とにかく真っ直ぐ飛ぶ)。

見た目も高級感があって非常にGood。
カーディフという文字も大人の質感があります。
ブランクス自体はビームスよりも細くなっていますが、弱々しくて50センチのニジマスが獲れないのでは?とは感じさせない設計です(そんな魚は身近にはいませんけど)。


そして、ビームスと違って遥かにカッコ良いリールシートが搭載されています。
トラウト系はリールシートがウッドである事がステータスのような風潮があるようですが、私はこのリールシートであれば何の不満もありません。
めちゃくちゃカッコいい。

ガイドはビームスと比べると小さめですが、小さすぎるという事もなくPEでもモノフィラメントでもどちらでも快適に使えるであろうサイズです。

ただ、ティップ部分はビームスと比べると少し硬いような印象を受けました。
適正重量が1gからと表記されていたのでもっと柔らかいと思っていましたが・・・(快適かどうかは怪しい)。
カーディフがシャッキリしていると表現をすれば、ビームスはダルいと言えます。
しかし、ビームスがしなやかであると表現すれば、シマノは硬いと言えます。

継ぎの部分はしっかりと差し込めばザラッとした部分(色の違うところ)が全部入ります。

シマノとダイワというライバル同士の組み合わせですが、悪くない。
悟空とベジータがフュージョンした感じ?
重量的にはカーディフの77gが圧倒的に軽いので使いやすそうな印象です。
しかし、重量もただ軽ければ良いわけでも、重ければ良いわけでもなく、釣り方・使い方・投げ方によってそれぞれベストがあります。
だから、一部のアングラーはグリップを延長したり、エンドに鉛を仕込んだりするのです。


見た目は合格です。
ビームスと比べても甲乙つけ難いです。
インプレ
3.5gのスプーンを付けて、家でフリップキャストの練習をしてみたところ、ティップの硬い印象とは裏腹にビシッとキャストが決まります。
あれ?
もしかしてビームスより私のキャストの方法にあっているのでは無いでしょうか。
しかもスパイラルXの影響か、精度も良い気がします。
流石天下のシマノが作っただけの事はあります。
間違いなく良いロッド。
が、しかし、ロッド全体がしなやかに曲がってルアーをキャストするビームスと異なり、明らかに硬さを感じたのも事実です。
グニャ〜ンと曲がってキャストするロッドと、シュパッと瞬間的に曲がってキャストするロッド。
どちらも同じ重量のルアーがキャスト出来るのですが、シュパッ!だとリリースのタイミングが非常に短く、一方で少し時間をかけて曲がり、戻るビームスはリリースのタイミングが長いのです。
これは明らかな違いとして感じました。
また、実際に渓流で使ってみると練習時に感じた通り、これは私のキャストの癖であったり、リールやライン等の総合的な相性の影響もあるのでしょうが、バックラッシュなしでピンポイントへのコンパクトキャストが簡単に決まります。
一見すると硬く思えるカーディフの方がキャストがし易いのです。
もちろん、それでも完璧ではないのでミスはありますし、上手とは言えません。
しかし、コントロール性とキャスト時に発生する謎のバックラッシュ、まあ下手くそなだけなのですが、結構な頻度で発生していたトラブルがかなり軽減されたのを感じました。
全体的な長さも短いので障害物が多いような場所では特に効果的です。
そして、シャッキリしたブランクス全体から感じられる軽量感と、ルアー操作のダイレクト感はアジング、メバリングロッドでのジグ単を彷彿とさせる感覚で、元々がそちら出身である事も影響してか非常に気に入りました。
操作していて、正に現代のカーボンロッドという感じです。
正直言って、使ってみるまでは不安を感じていました。
今では、世に何種類かある渓流用ベイトロッドの中で、シマノを選んで良かったと心から思っています。

まとめ
低弾性を利用して誰でもベイトキャストを快適に楽しむために生まれた「ビームスブランシエラ」、一方で本質的なコンセプトは同じだがこれまで培ってきた技術を投じて生まれた高弾性の「カーディフネイティブスペシャル」。
どちらでも同じような使い方、釣り方が出来ました。
あえて言うなら、全体的にしなやかに曲がるビームスはフリップキャストが行いやすく、あまり力を入れずにフワッと投げるのに向いていて、カーディフはシュパッ!、ピシッ!と鋭くキャストしていくスタイルに向いています。
しかし、何れにしても2gは厳しい。
快適なのは3gからです。
同じ渓流をそれぞれ1日の内に2回流し、両方を使い比べた上での感想です。
どちらでもピンスポット攻略が出来ますし、リールのブレーキ設定も同じ「6」で通しました。
どちらが優位ではなくて、完全に好みの問題であると結論付けます。
そして、出来る事ならばその両方の間の特性を持ったロッドの登場を期待しています。
シマノの技術でもう少ししなやかに作ってもらえれば出来そうなものですが、そこがクリア出来ればもう言う事はありません。
ビームスにはもう少しシャキッとしていて欲しく、カーディフにはもう少ししなやかでいて欲しい。
現存する渓流用トラウトロッドの中でも、おそらく両極端に位置するロッドを使い比べてそんな風に思いました。
ただ、忘れてはいけないのは、どちらもルアー用のロッドであり、本質的な部分は同じであると言う事です。
どちらも同じような使い方が出来ます。
もしこれから、渓流ベイトを始められる方は上記の私の感想を参考の上で、好きな方を選べば間違いありません。
また、私も勘違いしていたのですが、ベイトフィネスにおいて最も大事な道具は何なのかと言う話です。
主役はロッド、リールは影の立役者でした。
割合としては7:3か8:2くらいになるはずです(極論リールは何でも良い)。
一番大事なのはロッドである事を忘れないでください。
そして、ベイトフィネスに挑戦する上で最終的に最も大切な事は・・・。
スピニングよりもキャスト性能から渓流適性が高いのは間違い無いですが、決して簡単ではありません。
しっかりと練習を重ねて、どんな狭い場所でも当然のようにキャストが出来るように努力する必要があります。
これですね。
タックルがいくら進化しても、それを扱う人間の技量が足りなければ意味がありません。
「誰でも簡単にベイトキャストが・・・」ではなくて、
「これまでに経験を積んでいる方、しっかりと練習できる方には・・・」です。
釣り場でも練習は出来ます。
10センチ四方くらいのピンスポットを意識して撃ち続ければ良いのです。
釣れるかどうかは別として、かなりリアルな練習が出来るかと思います。
ルアーは、粉砕する事のない万能スプーン3.5g(ピュア)がオススメです。

以上、一先ずはこれで終わりです。
これから数ヶ月使ってみて何か変化があれば、こちらに追記、修正をしていくのでよろしくお願いします。
それではまた。



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最後までお付合いありがとうございました。
わかりやすい記事作りが出来るよう今後も精進してまいります。
今回初めて挑戦した渓流ベイトフィネスという釣り。
当然、専用タックルを手にした事も、それを使って釣りをした事もありません。
メバルやアジ、シーバスロッドであればこれまでに様々なロッドを使ってましたから、それらと比べてどうなのか、使いやすい、ここが良いという相対的な評価が出来ます。
しかし、ベイトフィネスではそれがない。
まあ、これまでで初めての釣りだから当然です。
当初ビームス5.2ULを使い続けて・・・と考えていたのですが、使っていてもこのロッドの何が良いのかが分かりませんでした。
先ほども述べたように物の価値というのは相対的なものです。
比べて初めて評価ができる。
という事で、もう一本ベイトフィネス用の渓流ロッドを使ってみる事にしました。
それが2020年に新発売されたシマノのカーディフネイティブスペシャルです。
私がワールドシャウラを使って感動を覚えたシマノの「トラウトロッド」。
悪いロッドのはずがない。
天下のシマノが出すロッドですから、変に特化した物ではなく王道を行くスタンダードなロッドであるはずです。
ビームスとシマノ、どちらがより優れているのかという答えを出すつもりはありません。
普通のトラウトロッドとは何なのか、良いトラウトロッドとは何なのかを導き出すための比較になります。
一点だけ念を押しておくと、私はベイト慣れしていない、周囲が木に覆われた場所でコンパクトなピン撃ちのキャスティングに慣れていない渓流初心者です。
メバルやシーバスとは違います。
そんな私の新たな挑戦が「渓流ベイトフィネス 」
リールは2020年新発売のアルファスを使用しています。
組み合わせるラインは無難に使いやすいGT-Rピンクセレクション。
ビームスブランシエラ5.2UL
軽量ルアーのピン撃ち専用ベイトロッドでありながら、ミノープラグやトップウォータープラグでのトゥイッチやドッグウォークにもきっちり対応する「Beams blancsierra5.2UL」。
初代ULはグラスソリッドだったが、2代目ULはフルカーボンで初代ULのあの曲を再現。中弾性とパラボリックの中間の絶妙な調子を実現した事で、「素早く、遅すぎない戻り」というピンスポ撃ちには、絶対に必要な一番難しいバランスを得た。このバランスが決まればシュートしたルアーは自動的に低弾ライナーとなり、高いアキュラシーが生まれる。ピン撃ちに特別な技術は何もいらない。肩は使わず肘と手首の関節のわずかな力で曲がる設計なので、アングラーはこの2カ所のわずかなフォームを記憶するだけ。そして不意に訪れるランカーとの対峙も、2代目blancsierraには強いバットを装備しているのでランカーに主導権は渡さない。このバット径は廃盤のBeams7.6Lよりも太い。
全長:1.52m
アクション:ウルトラライト
継数:3
仕舞寸法:62センチ
自重:104g
先径:1.84mm
ルアーウェイト:2〜7g
適合ライン:3〜6lb/0.5〜1号
外観


5.2フィート、3ピースというだけあって非常にコンパクトに収納されています。
均等に分割されているわけではないので、仕舞寸法は62センチとなっています。
それでもかなりコンパクトなので、畳んだ状態で渓流を歩くのには問題ないかと思います。
私はまだ準備が出来ていませんが、沢登りで使うようなザックの側面に取り付けて移動できるので、源流での釣りも容易でしょう。

リールシートはペイントでウッド感を出しているだけで、近くで見るとプラスチック感があります。
ここがウッドであれば機能はさておき、見た目は100点でした。

リールを固定するアルミ製フロントグリップはかっこよくて気に入っています。

グリップエンドにはエンブレムが取り付けられていて、黒いゴムのパーツが保護する形になります。

コンパクトなキャストフォームで軽量ルアーをプレゼンテーションするために、ティップ部分は結構柔らかい印象を受けます。
おそらく、他のロッドだとこの部分が少し硬いのだと思われます。
今までにないくらい柔らかなので人気があるのだと予想します。

ベリー部分もしなやかに曲がります。
バットは力を入れても曲がらないくらい硬く作られていますが、それ以外はキャストのためにしなやかに作られています。

リールシートのプラスチック感以外はカラーリングもビームスの文字も非常にカッコ良く、ガイドも今流行りの極小ではなくて普通サイズ。
第一印象は合格です。
インプレ
私が渓流で使用しているルアーは2gから4gの小型ミノーです。
14gもあるスピナーベイトを投げるのとは違って、難易度が思った以上に高い。
シュガーミノー50Sを最初にキャストしてそう感じました。
スプールの回転とルアーの射出速度が一致していないと、まっすぐに飛ばなかったり、バックラッシュしてしまうのがベイトリールの特徴です。
誰でも簡単?
難しいんですけど・・・。
それでもしばらく悩みながら釣りをしていれば気が付きました。
ロッドをしっかりと曲げる事を意識してキャストすれば、ルアーが真っ直ぐに飛んでいく。
ルアーの射出速度が速すぎてバックラッシュしそうなイメージがありますが、これが全く逆で勢いよく飛ぶほどにバックラッシュしません。
腕力にものを言わせて強く振るのではなくて、手首から肘の動きでしっかりと後ろに振ってからキャストする。
つまり、ブランクスをしっかりと使えたキャストが出来ればバックラッシュしないという事です。
もちろんサミングの慣れや、正確にピンポイントに入れる技術はまた別の話です。
飛ばすだけなら簡単ですが、ピン撃ちにはまだまだ練習が必要です。
そして、適性は2gからと説明には書いてあります。
確かにロッドを曲げて撃ち出せば2gのルアーが飛びます。
しかし、快適なのは3gからです。
シーバスロッドで1gのジグヘッドを投げる事は出来ますが、快適かどうかは別というわけです。
おそらく5gくらいのプラグが最も快適に扱えるのではないでしょうか。
正直言って、もう少し軽量プラグが軽快に投げられるくらいティップが柔らかくても良いと感じました。
そうしないのは、今度は重量のあるプラグのキャストが難しくなるからでしょう。
また、実際に何度か渓流に足を運んだ経験から、ロッドの長さは5.2よりも短くて良いという結論に達しました。
木や草が生い茂り、大きな岩がゴロゴロしていて、狙うポイントは小さく短な流れです。
5.2だと快適な釣りが出来ないわけではなく、これより長いとメリットよりもデメリットが強くなってしまうという感じです。
これが例えば北海道であれば、私の通っているフィールドほど狭くないはずなのでむしろ短いかもしれません。
ある程度ひらけたポイントから、源流のような上下左右をブッシュに覆われたポイントまで、間をとった結果5.2フィートという長さに落ち着いたのでしょう。
ティップの柔らかさも同じ事が言えると思います。
また、本体重量は全く気にならないので、心配する必要はありません。
それよりも気になったのがフッキング性能です。
私にも釣る事が出来る20センチ前後のトラウトを表層でヒットさせると、軽く合わせを入れる程度だと刺さりが甘くてバラし、強く合わせを入れると魚が水面を飛び出してバラします。
それも考慮してトレブルよりも刺さりの良いシングルを採用しているのですが、結構バレます(私が未熟者だからというのも要因)。
そういう意味ではティップにはある程度の硬さが求められます。
小さく短いストロークでスパッ!とフッキングを決められれば、小さな魚でも問題ないでしょう。
しかし、固くしてしまうと今度はキャストに難が出てくる。
ジレンマというやつです。
もう少し魚が大きかったり、掛けたレンジが深ければ気にならないのでしょうけど。
何れにしても、軽量ルアーのキャスト性能という点に特化して設計されたロッドです。

2020/6/18
とんでもないモンスターと出会う事が出来ました。
もうロッド性能がどうだとか、好みがどうだとか関係ありません。
そんな魚と出会う事が出来たのはブランシエラのおかげです。

カーディフネイティブスペシャルB47UL
源流、渓流、湖、川、海といった多彩なフィールドに生息する、数多くのトラウトを攻略するため、全15アイテムをラインナップ。各アイテムで最適なレングス、調子、継形態を追求して開発しました。新設計ブランクスには基本構造スパイラルXと強化構造ハイパワーXを搭載し、パワーロスを生むブレやネジレを徹底削減。キャストやルアー操作におけるダルさやモタツキ感を排除しました。ティップ部にはチューブラーでありながらもしなやかさを持たせたソフチューブトップを搭載。トラウトゲームにおいても主流となってきたPEラインシステムの欠点となる、ラインの伸びがない事によるバイト弾きに対応できるノリの良さを実現しました。
全長:1.4m
アクション:ウルトラライト
継数:3
仕舞寸法:50センチ
自重:77g
先径:1.4mm
ルアーウェイト:1〜7g
適合ライン:2〜6lb/0.2〜0.6号
外観

ビームスと比べてるとほぼ均等に3分割されているのと、元の長さが4.7フィートという事でさらにコンパクトに感じられます。

内側はメッシュです。

シマノのロッドの特徴であるスパイラルX、ハイパワーXが見た目でわかります。
ワールドシャウラでこの効果は実感済みなので、同じ事が期待できます(とにかく真っ直ぐ飛ぶ)。

見た目も高級感があって非常にGood。
カーディフという文字も大人の質感があります。
ブランクス自体はビームスよりも細くなっていますが、弱々しくて50センチのニジマスが獲れないのでは?とは感じさせない設計です(そんな魚は身近にはいませんけど)。


そして、ビームスと違って遥かにカッコ良いリールシートが搭載されています。
トラウト系はリールシートがウッドである事がステータスのような風潮があるようですが、私はこのリールシートであれば何の不満もありません。
めちゃくちゃカッコいい。

ガイドはビームスと比べると小さめですが、小さすぎるという事もなくPEでもモノフィラメントでもどちらでも快適に使えるであろうサイズです。

ただ、ティップ部分はビームスと比べると少し硬いような印象を受けました。
適正重量が1gからと表記されていたのでもっと柔らかいと思っていましたが・・・(快適かどうかは怪しい)。
カーディフがシャッキリしていると表現をすれば、ビームスはダルいと言えます。
しかし、ビームスがしなやかであると表現すれば、シマノは硬いと言えます。

継ぎの部分はしっかりと差し込めばザラッとした部分(色の違うところ)が全部入ります。

シマノとダイワというライバル同士の組み合わせですが、悪くない。
悟空とベジータがフュージョンした感じ?
重量的にはカーディフの77gが圧倒的に軽いので使いやすそうな印象です。
しかし、重量もただ軽ければ良いわけでも、重ければ良いわけでもなく、釣り方・使い方・投げ方によってそれぞれベストがあります。
だから、一部のアングラーはグリップを延長したり、エンドに鉛を仕込んだりするのです。


見た目は合格です。
ビームスと比べても甲乙つけ難いです。
インプレ
3.5gのスプーンを付けて、家でフリップキャストの練習をしてみたところ、ティップの硬い印象とは裏腹にビシッとキャストが決まります。
あれ?
もしかしてビームスより私のキャストの方法にあっているのでは無いでしょうか。
しかもスパイラルXの影響か、精度も良い気がします。
流石天下のシマノが作っただけの事はあります。
間違いなく良いロッド。
が、しかし、ロッド全体がしなやかに曲がってルアーをキャストするビームスと異なり、明らかに硬さを感じたのも事実です。
グニャ〜ンと曲がってキャストするロッドと、シュパッと瞬間的に曲がってキャストするロッド。
どちらも同じ重量のルアーがキャスト出来るのですが、シュパッ!だとリリースのタイミングが非常に短く、一方で少し時間をかけて曲がり、戻るビームスはリリースのタイミングが長いのです。
これは明らかな違いとして感じました。
また、実際に渓流で使ってみると練習時に感じた通り、これは私のキャストの癖であったり、リールやライン等の総合的な相性の影響もあるのでしょうが、バックラッシュなしでピンポイントへのコンパクトキャストが簡単に決まります。
一見すると硬く思えるカーディフの方がキャストがし易いのです。
もちろん、それでも完璧ではないのでミスはありますし、上手とは言えません。
しかし、コントロール性とキャスト時に発生する謎のバックラッシュ、まあ下手くそなだけなのですが、結構な頻度で発生していたトラブルがかなり軽減されたのを感じました。
全体的な長さも短いので障害物が多いような場所では特に効果的です。
そして、シャッキリしたブランクス全体から感じられる軽量感と、ルアー操作のダイレクト感はアジング、メバリングロッドでのジグ単を彷彿とさせる感覚で、元々がそちら出身である事も影響してか非常に気に入りました。
操作していて、正に現代のカーボンロッドという感じです。
正直言って、使ってみるまでは不安を感じていました。
今では、世に何種類かある渓流用ベイトロッドの中で、シマノを選んで良かったと心から思っています。

まとめ
低弾性を利用して誰でもベイトキャストを快適に楽しむために生まれた「ビームスブランシエラ」、一方で本質的なコンセプトは同じだがこれまで培ってきた技術を投じて生まれた高弾性の「カーディフネイティブスペシャル」。
どちらでも同じような使い方、釣り方が出来ました。
あえて言うなら、全体的にしなやかに曲がるビームスはフリップキャストが行いやすく、あまり力を入れずにフワッと投げるのに向いていて、カーディフはシュパッ!、ピシッ!と鋭くキャストしていくスタイルに向いています。
しかし、何れにしても2gは厳しい。
快適なのは3gからです。
同じ渓流をそれぞれ1日の内に2回流し、両方を使い比べた上での感想です。
どちらでもピンスポット攻略が出来ますし、リールのブレーキ設定も同じ「6」で通しました。
どちらが優位ではなくて、完全に好みの問題であると結論付けます。
そして、出来る事ならばその両方の間の特性を持ったロッドの登場を期待しています。
シマノの技術でもう少ししなやかに作ってもらえれば出来そうなものですが、そこがクリア出来ればもう言う事はありません。
ビームスにはもう少しシャキッとしていて欲しく、カーディフにはもう少ししなやかでいて欲しい。
現存する渓流用トラウトロッドの中でも、おそらく両極端に位置するロッドを使い比べてそんな風に思いました。
ただ、忘れてはいけないのは、どちらもルアー用のロッドであり、本質的な部分は同じであると言う事です。
どちらも同じような使い方が出来ます。
もしこれから、渓流ベイトを始められる方は上記の私の感想を参考の上で、好きな方を選べば間違いありません。
また、私も勘違いしていたのですが、ベイトフィネスにおいて最も大事な道具は何なのかと言う話です。
主役はロッド、リールは影の立役者でした。
割合としては7:3か8:2くらいになるはずです(極論リールは何でも良い)。
一番大事なのはロッドである事を忘れないでください。
そして、ベイトフィネスに挑戦する上で最終的に最も大切な事は・・・。
スピニングよりもキャスト性能から渓流適性が高いのは間違い無いですが、決して簡単ではありません。
しっかりと練習を重ねて、どんな狭い場所でも当然のようにキャストが出来るように努力する必要があります。
これですね。
タックルがいくら進化しても、それを扱う人間の技量が足りなければ意味がありません。
「誰でも簡単にベイトキャストが・・・」ではなくて、
「これまでに経験を積んでいる方、しっかりと練習できる方には・・・」です。
釣り場でも練習は出来ます。
10センチ四方くらいのピンスポットを意識して撃ち続ければ良いのです。
釣れるかどうかは別として、かなりリアルな練習が出来るかと思います。
ルアーは、粉砕する事のない万能スプーン3.5g(ピュア)がオススメです。
以上、一先ずはこれで終わりです。
これから数ヶ月使ってみて何か変化があれば、こちらに追記、修正をしていくのでよろしくお願いします。
それではまた。


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最後までお付合いありがとうございました。
わかりやすい記事作りが出来るよう今後も精進してまいります。
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