こんにちは。Johnです。
宵姫天の失敗から、再びニューロッドを求めて釣具屋さんを彷徨いました。
CQCの完成度が高い事を考えると、同じソリッドティップでより良いロッドとなるとなかなか見つからず、以前から興味のあったチタンティップに手を出してみる事にしました。

今回手に入れたテイルウォークのスーパーアジストチタンティップモデル53TISLとはどんなロッドなのか。
堤防やテトラ、向かい風や横風、表層から10メートル程度の場所まで様々な環境でアジを釣り上げた私の感想をまとめていきます(用途はジグ単、0.3号から0.4号のエステルラインを使用)。
スペック

2ピースになっていますが、おそらくこれからの時代、送料がとんでもない事になる1ピースは絶滅するはずです。
しっかりと時代背景を見据えた選択です。
スペックだけ見ると宵姫天の約2倍の70グラムという重量は気になります。
宵姫天があれだけ大きな犠牲を払ってまで重量に拘ったのは、我々釣り人がカタログ上の数字ばかりを追い求め、肝心なバランスに目を向けなくなっていたからです。
だから、どんなにこのロッドが良くても宵姫には売り上げでは敵わないと考えられます。
ロッドバランス
170グラムの18カルディアを組み合わせると合計240グラム。

この位置でバランスを取る事ができます。
実際手に持ってみると70グラムという重さを感じないどころか、約半分の重量である宵姫天よりも随分と軽く感じてしまいます。
それだけバランスという数字にならないスペックは重要なのです。
このバランスによってもたらされる軽量感は、水中でのリグから伝わる潮の流れや僅かな重さの変化を釣り人に伝えるのに一役買っています。
しかし、それだけであれば重量はCQCと同じ50グラム台に抑えられたはずですが、ティップに使われているチタン素材が結構重い為、バランスを取るためにグリップエンドを重くするしか方法がなかったのではないかと推測しています。
さらに、もう一つ要因として考えられるのはショートグリップ化です。
もう少し長ければバランスが取りやすかったように思われます。


宵姫天は釣れば釣るほど掌が痛くなりましたが、このグリップデザインは全くその様な問題は起こりませんでした。
見た目もカッコ良くて気に入っています。
何れにしてもバランスを大切にした設計がされた良いロッドです。
チタンティップの意味


メバル用ロッドかな?と思えるくらいグニャリと曲がるチタンティップ。
通常のカーボン素材を使ったアジングロッドだと、どうしても難しかったテンション感度と反響感度の両立がチタン素材によって非常に高いレベルで成立しています。
例えば、僅かにティップが曲がるくらいの、微妙なテンションをかけた状態を維持するのに適しているのは、メバリングロッドに使われているような柔らかなソリッドティップ。
しかし、カーボンでそれをやってしまうと今度はコツッとかカンッというアタリがボヤけてしまいます。
逆に考えると、反響感度に特化させたソリッド(チューブラー)ティップはどうしても硬くせざるを得ず、今度はコツッというアタリは良く分かるのですが、僅かなテンションを掛けた状態でアタリを待つという事が難しくなります。
テンション感度を高めると反響感度が低くなり、反響感度を高めるとテンション感度が低くなる為、これまでのカーボン素材を使ったアジングロッドではどちらかに寄せるか、間を取って真ん中くらいの性能にするのかというジレンマがありました。
しかし、このチタンティップはその柔らかさ故にテンション感度が非常に高いにも関わらず、金属特有というべきかコンッとかチッとかのアタリを感じる反響感度がこれまでのどのアジングロッドよりも高く仕上がっています。
つまり、今まで不可能であったテンション感度と反響感度の高いレベルので両立を可能とする夢の素材であるという事です。
チタンティップのアジングロッドと言うのは、これまで一般的であったソリッドティップとは異なり、新しいジャンルと言えるロッドです。
一部のロッドビルダー達だけが味わっていた特異な性能を誰でも体験する事が可能となりました。
しばらく使ってみた感想としては、アジング用ショートロッドはチタンティップ以外存在価値がないのでは?と思えるレベルで非常に満足しています。

ワームがズレるとそれが重さとなって感じられ(微テンションの変化)、これまで以上に写真のような状態のリグに気が付く事ができるようになりました。
さらに、僅かにテンションを掛けた状態を維持できる事で、結果的に反響感度が上昇すると共に、一番変化を感じたのは食い上げのアタリ(テンション抜け)がより明確になった事です。
素晴らしい。
世界が変わりました。
これまでにもテンション抜けのアタリは捉えていたものの、それが実はほんの一部だったのだと気付く事ができました。
変わらない部分
このロッドはチタンティップによる高感度とバランスが完璧に調和していると言って良いレベルで完成されたロッドだと感じていますが、一方でこれまでと何も変わらない部分も存在します。
まず、非常に柔らかいティップを搭載していますが、小さなアジは相変わらず掛けるのが難しいと言う点です。
これだけ柔らかいのだから豆アジのヒット率も上がるのだろうと考えていたところ、結局ワームを小さく、フックを小さくしなければ改善されず、この点に関しては今までと特に変わった様子はありません。
フォールの釣りで使用していると、そもそもテンションがかなり抜けた状態でのバイトとなる為、ティップの柔らかさは食い込みにほとんど影響しない可能性が高いです。
リトリーブの釣りであればメバルロッドの様にしなやかなティップが仕事をしてくれるでしょう。

また、このロッドは反響をこもらせないためにロッドエンドに穴が空いています。
メーカー曰く、乾いた感度が〜との事ですが、全く違いがわかりません。
おそらく気持ちの問題ではないでしょうか。
飛距離やキャスト方法についても通常のアジングロッドと同様です。
宵姫天は若干スローテーパー設計であった為に、キャストに癖がありましたが、このロッドは正真正銘のファーストテーパーです。
これまで通り、同じ様にキャスト出来て使い方も全く同じです。
チタンティップの注意点
あくまでも聞いた話ではありますが、あまりにも寒い環境で使っていると少し素材が硬くなる事があるとかないとか。
マイナス気温が当たり前の北海道で使用するなら考慮した方が良いかもしれません。
また、カーボンにガイドを取り付けるのとは違い、滑りやすい金属にガイドを取り付けている事から、長く使っているとズレたり外れたりするのではないか?と言う懸念はあります。
もちろん、メーカーが何度もテストを繰り返し、問題ないと判断した上で市場に並んでいる為、心配し過ぎな気もします。
実際の釣りのシーンでは、ティップが非常に柔軟である為、フッキングは意識してしっかり行なって下さい。
アジを少し釣れば直ぐに慣れはしますが、初めて使った時に柔らかすぎて気になりました。
最後に、移動や保管の際にティップ部分を長時間曲げた状態で放置しておくのは避けた方が無難でしょう。
形状記憶とは言え、曲がってしまったらショックです(曲げ戻しも可能でしょうけど)。
アジングロッドの到達点
スーパーアジストは間違いなく、私がこれまで使ってきたアジングロッドの中で最も優れた製品です。
値段は高いし、使い慣れないチタンティップに手を出すのは勇気がいるかと思いますが、ショートロッドを愛用している方には全員にオススメできる素晴らしいロッドです。
どんなカーボン素材のロッドでも超えられない壁を容易く超えてしまいました。
使い込んだアジングロッドを買い替えたいと考えている場合は、是非候補に入れてみて下さい。
やり込んでいる人ほど感動が待っています。
そして、一度使うともう後戻りはできません。
それではまた。



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最後までお付合いありがとうございました。
また見て頂けるようなわかりやすい記事作りが出来るよう今後も精進してまいります。
宵姫天の失敗から、再びニューロッドを求めて釣具屋さんを彷徨いました。
CQCの完成度が高い事を考えると、同じソリッドティップでより良いロッドとなるとなかなか見つからず、以前から興味のあったチタンティップに手を出してみる事にしました。

今回手に入れたテイルウォークのスーパーアジストチタンティップモデル53TISLとはどんなロッドなのか。
堤防やテトラ、向かい風や横風、表層から10メートル程度の場所まで様々な環境でアジを釣り上げた私の感想をまとめていきます(用途はジグ単、0.3号から0.4号のエステルラインを使用)。
スペック

- 5フィート3インチ
- 2ピース
- 仕舞83センチ
- 70グラム
- 適合リグ3グラムまで
- ライン0.4号まで
2ピースになっていますが、おそらくこれからの時代、送料がとんでもない事になる1ピースは絶滅するはずです。
しっかりと時代背景を見据えた選択です。
スペックだけ見ると宵姫天の約2倍の70グラムという重量は気になります。
宵姫天があれだけ大きな犠牲を払ってまで重量に拘ったのは、我々釣り人がカタログ上の数字ばかりを追い求め、肝心なバランスに目を向けなくなっていたからです。
だから、どんなにこのロッドが良くても宵姫には売り上げでは敵わないと考えられます。
ロッドバランス
170グラムの18カルディアを組み合わせると合計240グラム。

この位置でバランスを取る事ができます。
実際手に持ってみると70グラムという重さを感じないどころか、約半分の重量である宵姫天よりも随分と軽く感じてしまいます。
それだけバランスという数字にならないスペックは重要なのです。
このバランスによってもたらされる軽量感は、水中でのリグから伝わる潮の流れや僅かな重さの変化を釣り人に伝えるのに一役買っています。
しかし、それだけであれば重量はCQCと同じ50グラム台に抑えられたはずですが、ティップに使われているチタン素材が結構重い為、バランスを取るためにグリップエンドを重くするしか方法がなかったのではないかと推測しています。
さらに、もう一つ要因として考えられるのはショートグリップ化です。
もう少し長ければバランスが取りやすかったように思われます。


宵姫天は釣れば釣るほど掌が痛くなりましたが、このグリップデザインは全くその様な問題は起こりませんでした。
見た目もカッコ良くて気に入っています。
何れにしてもバランスを大切にした設計がされた良いロッドです。
チタンティップの意味


メバル用ロッドかな?と思えるくらいグニャリと曲がるチタンティップ。
通常のカーボン素材を使ったアジングロッドだと、どうしても難しかったテンション感度と反響感度の両立がチタン素材によって非常に高いレベルで成立しています。
例えば、僅かにティップが曲がるくらいの、微妙なテンションをかけた状態を維持するのに適しているのは、メバリングロッドに使われているような柔らかなソリッドティップ。
しかし、カーボンでそれをやってしまうと今度はコツッとかカンッというアタリがボヤけてしまいます。
逆に考えると、反響感度に特化させたソリッド(チューブラー)ティップはどうしても硬くせざるを得ず、今度はコツッというアタリは良く分かるのですが、僅かなテンションを掛けた状態でアタリを待つという事が難しくなります。
テンション感度を高めると反響感度が低くなり、反響感度を高めるとテンション感度が低くなる為、これまでのカーボン素材を使ったアジングロッドではどちらかに寄せるか、間を取って真ん中くらいの性能にするのかというジレンマがありました。
しかし、このチタンティップはその柔らかさ故にテンション感度が非常に高いにも関わらず、金属特有というべきかコンッとかチッとかのアタリを感じる反響感度がこれまでのどのアジングロッドよりも高く仕上がっています。
つまり、今まで不可能であったテンション感度と反響感度の高いレベルので両立を可能とする夢の素材であるという事です。
チタンティップのアジングロッドと言うのは、これまで一般的であったソリッドティップとは異なり、新しいジャンルと言えるロッドです。
一部のロッドビルダー達だけが味わっていた特異な性能を誰でも体験する事が可能となりました。
しばらく使ってみた感想としては、アジング用ショートロッドはチタンティップ以外存在価値がないのでは?と思えるレベルで非常に満足しています。

ワームがズレるとそれが重さとなって感じられ(微テンションの変化)、これまで以上に写真のような状態のリグに気が付く事ができるようになりました。
さらに、僅かにテンションを掛けた状態を維持できる事で、結果的に反響感度が上昇すると共に、一番変化を感じたのは食い上げのアタリ(テンション抜け)がより明確になった事です。
素晴らしい。
世界が変わりました。
これまでにもテンション抜けのアタリは捉えていたものの、それが実はほんの一部だったのだと気付く事ができました。
変わらない部分
このロッドはチタンティップによる高感度とバランスが完璧に調和していると言って良いレベルで完成されたロッドだと感じていますが、一方でこれまでと何も変わらない部分も存在します。
まず、非常に柔らかいティップを搭載していますが、小さなアジは相変わらず掛けるのが難しいと言う点です。
これだけ柔らかいのだから豆アジのヒット率も上がるのだろうと考えていたところ、結局ワームを小さく、フックを小さくしなければ改善されず、この点に関しては今までと特に変わった様子はありません。
フォールの釣りで使用していると、そもそもテンションがかなり抜けた状態でのバイトとなる為、ティップの柔らかさは食い込みにほとんど影響しない可能性が高いです。
リトリーブの釣りであればメバルロッドの様にしなやかなティップが仕事をしてくれるでしょう。

また、このロッドは反響をこもらせないためにロッドエンドに穴が空いています。
メーカー曰く、乾いた感度が〜との事ですが、全く違いがわかりません。
おそらく気持ちの問題ではないでしょうか。
飛距離やキャスト方法についても通常のアジングロッドと同様です。
宵姫天は若干スローテーパー設計であった為に、キャストに癖がありましたが、このロッドは正真正銘のファーストテーパーです。
これまで通り、同じ様にキャスト出来て使い方も全く同じです。
チタンティップの注意点
あくまでも聞いた話ではありますが、あまりにも寒い環境で使っていると少し素材が硬くなる事があるとかないとか。
マイナス気温が当たり前の北海道で使用するなら考慮した方が良いかもしれません。
また、カーボンにガイドを取り付けるのとは違い、滑りやすい金属にガイドを取り付けている事から、長く使っているとズレたり外れたりするのではないか?と言う懸念はあります。
もちろん、メーカーが何度もテストを繰り返し、問題ないと判断した上で市場に並んでいる為、心配し過ぎな気もします。
実際の釣りのシーンでは、ティップが非常に柔軟である為、フッキングは意識してしっかり行なって下さい。
アジを少し釣れば直ぐに慣れはしますが、初めて使った時に柔らかすぎて気になりました。
最後に、移動や保管の際にティップ部分を長時間曲げた状態で放置しておくのは避けた方が無難でしょう。
形状記憶とは言え、曲がってしまったらショックです(曲げ戻しも可能でしょうけど)。
アジングロッドの到達点
スーパーアジストは間違いなく、私がこれまで使ってきたアジングロッドの中で最も優れた製品です。
値段は高いし、使い慣れないチタンティップに手を出すのは勇気がいるかと思いますが、ショートロッドを愛用している方には全員にオススメできる素晴らしいロッドです。
どんなカーボン素材のロッドでも超えられない壁を容易く超えてしまいました。
使い込んだアジングロッドを買い替えたいと考えている場合は、是非候補に入れてみて下さい。
やり込んでいる人ほど感動が待っています。
そして、一度使うともう後戻りはできません。
それではまた。


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ポチッとしていただけると励みになります。
最後までお付合いありがとうございました。
また見て頂けるようなわかりやすい記事作りが出来るよう今後も精進してまいります。
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