こんにちは。Johnです。

これまで使って来たシーバスロッドやライトゲームロッドで、ある程度どうしようもないと考えていたリーダーとの結束部の引っ掛かり。
それがストローセッティングのグルーヴィ80Sを使って180度変わりました。



キャスト時にPEラインとリーダーの結束部がコツコツとガイドに接触する、引っ掛かる感触があるのは当たり前。
それが明らかなストレスと感じていた私にとってこのロッドとの出会いは衝撃的でした。

この気持ち良さを知ってしまうともう抜け出せない。
そうなると、次に手に入れるロッドにもこのドラッグ的な快感、中毒性を求めてしまいます。

しかし、この快適なガイドセッティングはゼナックの「RGガイド」かツララの「ストローセッティング」しかこの世には存在しないのです。
次に買うならツララのストローセッティングが施されたシーバスロッドにしようと心に決めていたものの、いくつか種類がある中からどれにするのかまでは絞り込めていませんでした。

決定打となったのは、先月に起こった不幸な事件。

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それまで愛用していたワールドシャウラ2832が折れてしまった事です。
実はワールドシャウラを使うようになって、これが3回目の入院。
もはや私とワールドシャウラは相性が悪いのではないかとさえ疑ってしまうような、不運の連続でした。

ワールドシャウラはガイドの引っ掛かりはこれまでのロッド同様にある程度(まだマシ)は感じますが、それ以外は非常に良い作りなだけに完全に手放すのは名残惜しい。
そして、このロッドはあまり使わないように封印する事にし、代わりのロッドを探していた時に目に留まったのが今回入手したスタッカートでした。





スタッカート810MSS-HX


同時期に開発が進められていたスタッカート86の初期プロトをベースに、パワーダウン&レングス延長を施し、日本のシーバスフィッシングに必要不可欠であるミディアムクラスのシーバスロッドとして開発されました。
10センチクラスのミノーやバイブレーション、特に15グラムから30グラムのルアーをストライクゾーンに設計。
最終的にウェイトマックス40グラムの中型プラッギング特化モデルに進化。
ミノーのジャークやトゥイッチ、トップウォータープラグなどの操作性も良く、止水域、流水域を問わない万能モデルとして仕上がっています。


全長:8.10ft
重量:198g
ライン:PE2号まで
ルアーウェイト:7〜40g

以上、ツララHPより

長さ、パワー共にちょうど良い感じに設計されたスタッカート810。
ワールドシャウラの穴を埋めるのにこれ以上のロッドは私には見つけられませんでした。
なんと言ってもキャスト時の快感、最新のストローセッティングが施されています。

私が発見した時にはまだ発売されていなかったため、ツララに問い合わせをしてまだまだかと首を長くして待っていました。

それでは発売直後に入手したスタッカート810を見ていきましょう。



外観

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ロッドを見て一番最初に感じたのは、とにかく美しいという事です。
ツララらしい少しレトロな印象を与えるデザインに、黒と見せかけて実はブルーに反射するブランクス。
ワールドシャウラのような派手さはありませんが、高級感と美しさ、可愛さ(?)がとてもよく感じられるロッドです。

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グリップデザインも素晴らしくカッコイイです。
焦げ茶色のEVAと薄い青に輝く金属パーツがとても良く合っています。05C36711-2C42-4812-985D-26E626F0B2F8_1_201_a
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ちなみに、袋はこのようになっています。

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2ピースのグリップ側(2番)にはストローセッティングガイドが2つ付いています。
3つほどのガイドでバタつくラインを一気に収束させて、その後は同口径の小さなガイドを抵抗なく抜けていくのがストローセッティングです。
ガイドの数が通常のロッドと比べて1.5倍ほど付いていますが、これが超気持ちの良いキャストの秘訣なのです。
ガイドの大きいワールドシャウラでも比較にならない気持ち良さです。

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また、トップガイドとその下のガイドの距離もかなり近づいていて、キャスト時になぜかティップに絡んでしまう現象の抑止になっています。

トップから5つ目までは通常の向きにガイドがセットされていますが、それより手前はガイドが逆向きに付いているのも特徴です。
理由は不明ですが、これもガイドセッティングを煮詰めた結果、たどり着いたのでしょう。
とにかく、ここまで細かくセッティングを見直しているロッドはなかなかないと思います。

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ティップに関してはかなりソフトに作られています。
少なくともワールドシャウラ2832より柔らかく感じました。

バットも思ったよりも柔らかく、握った状態で手で押すとグリップまで曲がりを感じます。
通常ならもう少し柔らかいロッドに分類されるのではないかと思いますが(MLくらい)、これもストローセッティングの恩恵で、柔らかいブランクスでも強いロッドとして仕上がっています。
つまり、ブランクスだけならミディアムライトなのにガイドセッティングの影響でMかそれ以上のパワーが引き出されていると考えてもらえれば良いです。

実際にゴミやボラを掛けて確かめました。
テストでは大きなアカメもキャッチしているとのことなので、あくまでもシーバスロッドでありながら交通事故的に掛かってしまったモンスターにも対応出来るロッドという事です。

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ステラ4000XGを合わせてみました。
このロッドに銀ピカのリールが組み合わされば、見た目に関しては最強です。
このために私はステラを買っていたのではないかと思うくらい素晴らしい組み合わせ。

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せっかくステラをセットしたので、バランスも見てみます。

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ステラ4000XG(255g)を合わせてちょうどグリップ部分が終わる位置でバランスが取れます。
バランス重視のツララですが、バランス特化モデルではないので距離としては少し離れているように感じます。
しかし、これでも普通のシーバスロッドと同じか、それより優れているくらいバランス良く仕上がっています。
したがって、198gと少し重く感じてしまうスペックでありながら、実際に使ってみると全く気になりませんでした。

バランスの悪い150gのロッドを使うよりもバランスの良い200gのロッドを使う方が疲労感はかなり軽減されます。








スロトーセッティングについて

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PEライン専用設計。
PEラインの持つメリットデメリットを把握し、飛距離、負荷分散、感度伝達など、メリットをトータルバランスで引き出す事が出来るガイドセッティング。


↑ストローではありませんが、RGガイドとストローは同じ人が考案したものです。
つまり、全く同じ考え方で生み出されたガイドシステムのため、この動画が一番参考になるかと思います。

初めてこのガイドセッティングについて書いたのは、グルーヴィのインプレ記事です。
結束部がガイドに干渉する事なく、無音のままスーッとルアーが飛んで行く感動は今でも忘れられません。
だからこそ、これほどストローセッティング搭載のロッドに拘りました。
一度それを味わってしまうと、他のロッドを使う時にガイドでの引っ掛かりが脳裏をよぎって、とてもじゃないですがその後にストローセッティング非搭載のロッドを購入する気にはならないのです。
それほどまでにガイドセッティングのみでここまで変わるのかと、驚かされました。

ダイワやシマノその他ロッドメーカーがPEラインの使用を前提としたロッドに関しては、全てスロトーセッティングにするのが理想だと考えています。

例えば究極の汎用ロッド「ワールドシャウラ」はとても大きなガイドが取り付けられています。
これはミラクルジムが頑固だからではなく、ナイロンやフロロと言ったモノフィラメントからPEラインまで広くカバーするための設計だからです。
もちろん、ストローセッティングを簡単には真似出来ない大人の事情もあるのでしょう。

これまでのガイドセッティングは全てモノフィラメントに最適化するように設計されたものであり、PEラインに最適化されていませんでした。

ナイロン◯
フロロカーボン◯
エステル◯
PE△


言ってみれば上記のようにセッティングされたガイドをこれまで使っていたという事です。
そして、これをPEに最適化させたのがストローセッティング、RGガイドというものです。

ナイロン△
フロロカーボン△
エステル△
PE◯


シーバスやエギングに関してはアングラーのほぼ全員、オフショアはもちろん様々な釣り方でPEラインが主流となった現在、旧ガイドセッティングを選択するメリットはないかと考えます。
ストローセッティングを経験すれば誰もがそう結論付けるはずです。

どうしてもナイロンに拘りたい方もいるでしょうが、ストローセッティングでもモノフィラメントは扱えます。
これまで我々は不利な条件でPEラインを扱ってきたわけです。
それがスタンダードの移り変わりと共に最適化されるだけ。

これ以上ラインを太くするとガイドに引っ掛かるから・・・
結束部がガイドに入らないようにリーダーを短くしないと・・・
キャスト時にティップにラインが絡んでしまう・・・


そのような悩みは、全て旧ガイドセッティングでPEラインを使っていたが故です。
私はツララのロッドを使うようになって解放されました。



また、デメリットに関してですが、これはガイド数が多く小さいが故にラインを通すのが今までより少し手間、と言う程度です。



インプレ

このロッドに限らずツララの製品は、今流行の軽さを謳ったロッドとは正反対に位置します。
つまり、カタログスペック上の重量が結構あります。

しかし、これは軽量化を重視し、使用するカーボンやレジンの量を極力減らしたいわゆる諸刃の剣と言っても良い最新ロッドの脆さやバランスの悪さを解決する手段でもあります。

それは手にした瞬間に感じられるほど重厚で、堅牢。
折れる気がしません。

また、軽くするだけなら簡単に出来るのですが、そうなるとバランスを犠牲にすることになります。
軽くてバランスの悪いロッドと、重くてバランスの良いロッドであれば当然後者の方がより軽量に感じられるのが重量バランスの大切さです。
もし、これだけの重量があってバランスも悪ければ誰もツララのロッドを使おうと思わないでしょう。

ところが、実際には数字よりも随分と軽く感じられ、腕や肩への負担も少なく、しかもパワフルでタフ。
グルーヴィでその快適さの虜になった私は、その後グリッサンド73Cとスタッカート810を手に入れました。
もうすっかりツララ愛好家と成り果てています。

今のところまだそれほどこのロッドを使い込んでいないので、詳しいインプレはまた後日追記予定です。
2時間ほどは色々なルアーをキャストしてみた感じとしては、PEラインがグルーヴィと組み合わせていた物よりも随分太い事もあり無音とはいきませんが、一切の引っ掛かりがない超気持ちの良い伸びを堪能する事が出来ました。
飛距離としては、ワールドシャウラ2832と同じか少し伸びる程度ではあります。
キャストに関しては、私の使用するプラグ等にもよりますが、ワールドシャウラよりも飛距離が安定していて、それがアベレージの飛距離を稼いでくれている印象を受けました。

簡単に言うと、これまで使ってきたロッドと比べると飛距離が安定していて、非常に気持ちよくミサイルの如くルアーが飛んで行くロッドです。
しかも、手で曲げるとかなり柔らかさを感じるのに、柔らかいロッドだと投げるのが困難な重量級プラグが綺麗に飛んで行く。

私は重めのプラグを気持ちよく投げるためにワールドシャウラを使うようになりました。
ところが、スタッカート810はそれよりも柔らかそうなのに綺麗に投げられる(エスドライブ37gまでキャスト)。
さらに、ティップがしなやかなので軽量ルアーも快適。
この相反する部分、これもガイドセッティングの恩恵です。



今回はここまで。




これまで使ってきたシーバスロッドには不満があるが、どれを使っても解決出来ないと諦めかけている人にこそ一度使って欲しい、ストレスフリーなスタッカート810は自信を持ってオススメ出来ます。








それではまた。






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最後までお付合いありがとうございました。
わかりやすい記事作りが出来るよう今後も精進してまいります。